
ゲームの画面は、メニューボタン・体力ゲージ・テキストなどさまざまな要素で構成されていて、ゲームを進行したりストーリーを読むためにはどれも無くてはならないものです。
このようなゲームの画面の設計やデザインを行うのが「UI・UXデザイナー」です。
本記事では、ゲーム・エンタメ業界に特化した総合人材サービス『Confidence Creator』に掲載している案件を参考に、ゲームのUI・UXデザイナーについて仕事内容や求められるスキル、なるための方法などをご紹介します。
ゲームUI・UXデザイナーとは
UI:ユーザーが実際に触る部分
UIとは「ユーザーインターフェース(user interface)」の略で、直接見たり触ったりするサービスや製品とユーザーの接点のことを指します。
ゲームの中だと、タイトルやメニュー画面・リザルト画面・ボタンやアイテムなどが該当し、文字情報に頼りすぎないように図や絵を用いて説明したり、「子供から大人まで誰でも分かりやすく、ストレスなく遊べる(選択できる)」ようにすることが重要です。
そして、ゲーム業界の場合、2Dデザイナーが他のデザイン業務と一緒に担当することもありますが、UIデザイナーという専門の職種がいることも多くあります。
UX:「おもしろさ」を作る要素
UXは「ユーザーエクスペリエンス(user eexperience)」の略で、ユーザーがサービスや製品を通して得たすべての顧客体験のことを指し、ゲームの場合ゲームをプレイするというゲーム体験そのものが当てはまります。
そして、UXはゲームそのものの「面白さ」やシナリオの「面白さ」など、ユーザーに「またやりたい」と思わせるための要素も含んでいるため、UIはUXの中に含まれているといえます。
そのため、UXデザイナーはこれらのデザインだけでなく、ユーザーからの意見を集計・分析して、ターゲット層やタイトルの世界観といった企画部分を考慮しゲームを設計するなど、UIデザイナーに比べ業務の幅が広くなります。
しかし、ゲーム業界の場合、UIデザイナーという職種があるのに対してUXデザインだけを行う職種は少なく、UIデザイナーもしくはゲームの企画を行うゲームプランナーがUXデザインを担当します。
▼ゲームプランナーについてはこちらの記事で詳しく解説しています!
Webデザイナーとの違い
UI・UXデザイナーと混同されやすい職種としてWebデザイナーがあげられます。
Webデザイナーは、Webサイトに特化してデザインを行います。
ユーザーに伝えたい情報をより効果的に示せるように、画面全体がユーザーにとって見やすくなるようにレイアウトしたり情報設計・色彩設計をします。
一方、UI・UXデザイナーはWebサイトに限らず、画面内のユーザーが直接触れるボタンやアイコンといった細かい要素のデザインをします。
したがって、
- Webサイト制作に特化して画面全体の見やすさをデザインするのがWebデザイナー
- ユーザーが操作しやすいように画面内の細かい要素を制作するのがUI・UXデザイナー
という点で区別できます。
仕事内容
UI・UXデザイナーの仕事を大きく4つに分けて解説します。
①世界観や演出の設計
まずは、世界観や演出の設計を行います。
具体的には、それぞれの画面や素材をどんな世界観にするか、それに合わせてどのようなUIにするか、画面遷移時の演出はどうするかを設計します。
ゲームそのものの世界観やおおまかな演出はプランナーが設計することが多いですが、UI・UXデザイナーは制作したい素材と全体の世界観にズレが無いかや、細かい演出をプランナーとすり合わせながらデザインを決めていきます。
▼ゲームの世界観についてはこちらの記事で詳しく解説しています!
②素材のデザイン
制作する素材や演出の方向性が決まったら、細かい素材をデザインしていきます。
UI・UXデザイナーが制作するものは
- タイトル、メニュー画面、リザルト画面
- 体力ゲージ、アイコン、ボタン
- テキスト
- バナー
が挙げられます。
これらは一例で、キャラクターと背景以外のあらゆる要素をデザインします。
上記のような素材はゲームのアクションや進行に欠かせないものであるため、子供から大人までわかりやすいようなデザインにすることが重要です。
③画面レイアウトの設計
素材が用意できたら、それらを画面内のどこにどう配置するかを設計します。
ゲームをプレイするときに押しやすい場所にボタンが配置されているか、ユーザーに素材の意味がきちんと伝わるかなどを確認し、サイズや位置を決めていきます。
また、必要に応じて効果音(SE)を追加することもあります。
▼画面設計についてはこちらの記事で詳しく解説しています!
④UIの実装・組み込み・調整
素材のデザインと画面設計ができたら、ゲームエンジンを用いてゲームへ実装します。
使用するゲームエンジンは、タイトルのジャンルやプラットフォームによって異なりますが、主にUnityとUnreal Engineが使用されます。
実装と組み込みが終わった後は、実際のゲーム画面で表示や動作のチェックを行い調整を繰り返します。
また、実装や組み込みはエンジニアやプログラマーが行うこともありますが、UI・UXデザイナーが行うことも多いため、ゲームUI・UXデザイナーを目指している方はゲームエンジンに触れておくことがおすすめです。
▼UnityとUnreal Engineについてはこちらの記事で徹底比較しています!
求められるスキル、経験
UI・UXデザイナーにはどのようなスキルが求められるのか4つ解説します。
①デザインソフト・ゲームエンジンの操作
UI・UXデザイナーは、素材制作やゲームへの実装にさまざまなソフトとツールを使用します。
例えば、
- デザイン制作:Photoshop、Illustrator、Figma
- ゲームエンジン:Unity、Unreal Engine
- その他:Spine、After Effects
などがあります。
これらは一例ですが、デザイン制作で使用するPhotoshop、Illustrator、Figmaはどれかの使用経験を求められることがほとんどです。
そして、ゲームエンジンは開発するゲームによって使用するものが異なりますが、UnityかUnreal Engineのどちらかである場合が多いため、これから習得を目指す方はご自身の作りたいゲームに合わせて選ぶと良いでしょう。
また、アニメーションやエフェクト制作に使用されるSpineとAfter Effectsは必ずしも求められるわけではありませんが、使えることで業務の幅が広がったり歓迎されることもあるので習得することがおすすめです。
▼UnityとUnreal Engineについてはこちらの記事で徹底比較しています!
▼SpineとAfter Effectsについてはこちらの記事で詳しく解説しています!
②コーディング・プログラミング
UIをゲームエンジンに組み込んだりゲームに実装することもあるため、コーディングやプログラミングの知識を求められるケースもあります。
そのため、コーディングの知識を身に着けたりC#やC++といった言語を扱えるとプラスになります。
③アイコン・ロゴ・バナーのデザイン経験
ゲームはもちろん、広告などの何かしらのアイコンやロゴ、バナーの制作経験が求められることもあります。
これまでの業務や自主制作を通してこれらの制作経験がある方は、ポートフォリオとしてまとめておきましょう。
④コミュニケーション能力
コミュニケーション能力は、UI・UXデザイナーを含むゲームクリエイター全般に必須のスキルです。
UI・UXデザイナーは、デザイン制作後もプログラマーやプランナーと連携・調整を行いより良いデザインに仕上げていくため、自分からフィードバックをもらいにいくなど積極的にコミュニケーションをとれることが求められます。
向いている人の特徴
ここまで、UI・UXデザイナーの仕事内容や求められるスキルを解説してきましたが、UI・UXデザイナーはどのような人に向いているのか、3つの特徴をご紹介します。
①トライアンドエラーを繰り返せる
UI・UXデザイナーは、素材やバナーを制作して終わりではなく、よりユーザーにわかりやすい・使いやすいデザインになるよう、何度も細かい調整を行います。
具体的には、プランナーやプログラマー、デバッガーなどさまざまなセクションからフィードバックをもらったり、リリース後もユーザーの声を基に何度も修正を行う場合もあるため、トライアンドエラーを繰り返すことが苦にならない人に向いています。
②ユーザー目線でデザインができる
UI・UXデザイナーが制作するものは、すべてユーザーが実際にゲームを通して見たり触ったりするものです。
そのため、常に「どこに配置すれば見やすいか」「どういうデザインならこのボタンの役割が伝わるか」というようにユーザー目線を持ってデザインできる人に向いています。
③全体を把握する力がある
アイコンや体力ゲージなど細かい素材のデザインをすることも多いですが、これらをデザインするときに単体でのデザインにこだわりすぎると、それぞれを画面に配置したときにゲームの世界観とマッチしなくなってしまう場合があります。
そのため、ゲーム全体の世界観やシーンを把握しながら違和感がないようにデザインする力が求められます。
また、どこに何を配置すると操作しやすくなるかを考えながらサイズを調整したりなど全体を把握したうえで情報を整理する力も必要です。
UI・UXデザイナーになるには
未経験から目指すには
UI・UXデザイナーになるには、多くの場合実務経験が求められますが、実務経験がないから絶対になれないというわけではありません。
例えば、Webデザインの知識はUI・UXデザインにも役立つものが多いため、Webデザイナーから転職できるケースもあります。
また、デザインソフトやゲームエンジンが扱える場合、グラフィックデザイナーやその他2Dデザイナーから転職することも可能です。
▼2Dデザイナーについてはこちらの記事で詳しく解説しています!
また、未経験の方でもポートフォリオを準備しましょう。
ゲーム業界でデザイナー職に転職する場合、ポートフォリオの提出が求められます。
ポートフォリオを制作の仕方がわからない方は、書籍などで独学したり、スクールやオンライン講座を用いてデザインとポートフォリオの作り方を学ぶとよいでしょう。
▼デザイナー向けのポートフォリオの作り方はこちらの記事で詳しく解説しています!
必要な資格はある?
UI・UXデザイナーになるのに必須の資格はありませんが、特に未経験の方はスキルの証明として資格を取得することもおすすめです。
例えば、
- Photoshopクリエイター能力認定試験
- Illustratorクリエイター能力認定試験
- Webクリエイター能力認定試験
などが当てはまります。
Photoshop・Illustratorクリエイター能力認定試験では、それぞれのソフトを使用できることが、Webクリエイター能力認定試験ではWebサイト制作とコーディングの知識・実技が証明できます。
年収
UIデザイナーの平均年収は621万円、UXデザイナーの平均年収は645万円となっており、日本の平均年収と比べると高い傾向にあります。
給与幅も334~1,056万円と幅広いため、スキルや経験を身に着けていくことで給与アップも見込めるでしょう。
参考:求人ボックス給与ナビ UIデザイナー
求人ボックス給与ナビ UXデザイナー (※2025年2月19日時点)
▼ゲームUIデザイナーの年収事情や年収アップの方法についてはこちらの記事で詳しく解説しています!
まとめ
本記事では、ゲームUI・UXデザイナーについて、仕事内容や求められるスキルを解説しました。
UI・UXデザイナーは、ゲーム内のアイコンやボタンなど無くてはならない要素のデザインを行う職種で、ユーザー目線を持ってデザインを行うことが重要です。
本記事を読んで、UI・UXデザイナーに興味をもった方はぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
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