最近、ゲームや映画を中心に当たり前に使用されるようになった「3DCG」。3DCGを作成するには、専用のツールが必要だということは恐らく皆さん想像がつくかと思います。しかし、これから3DCGを始めたい方は「どのツールを使えばよいか分からない…」と疑問に思うのではないでしょうか?
そこで、今回は幅広いジャンルで使用されていてゲーム業界でも需要の高い「Maya」「3ds Max」「Blender」「Lightwave」の4つを、6つの項目でそれぞれ比較しながらご紹介します!
3Dモデリングって何?
まずは、簡単に3Dモデリングについてご紹介します。
モデリングとは模型(モデル)を組み立てることを言い、3Dモデリングは3次元グラフィックスで立体物データを形成・計算するための技術や機能のことです。
ゲームや映画、テレビなどのエンタメ業界を始め、建築業界など幅広く使われている技術で、年々需要は高まっているもののまだまだ人手不足という現状があります。
3Dモデリングに関連する職種
ゲーム業界だと、3DCGデザイナー・3Dアニメーター・3Dエフェクトディレクター・アートディレクターなどの職種になることができます。
また、これからご紹介する3Dモデリングソフトだけでなく、PhotoshopやIllustrator、PremiereやAfterEffectsといったツールへの知見や技術があると仕事の幅は大きく広がりそうです。
それぞれのいいところや違いは?
ここからは、「Maya」「3ds Max」「Blender」「Lightwave」の4つを
①ソフトの種類 ②プラグインの豊富さ ③公式サポートはあるのか ④動作環境 ⑤利用料金 ⑥実績 |
の6つの観点で比較していきます!
▼それぞれのソフトについてはこちらの記事で詳しく解説しています!
①ソフトの種類
まず、3DCGの制作ソフトはできることの範囲によって2つの種類があります。
1つ目が「 統合型ソフト(DCCツール)」というもので、3DCG制作に必要な作業を最初から最後まで行えるソフトです。やってみたいことを一通りいろいろ試すことができるので「3DCGがどんな感じか試してみたい」など、3DCGの全体的な基礎を学びたい方におすすめです。
2つ目が「 特化型ソフト」というもので、統合型が全体を広くカバーしているのに対し、CG制作に必要な特定の機能のみを搭載しているソフトです。統合型だと再現が難しいようなことも、特化型だと簡単に行えたりそもそも使える機能が限られているので、ソフト自体の操作も簡単な点がメリットといえます。ある程度やりたいことが決まっている方におすすめです。
統合型 | Blender、Lightwave |
---|---|
やや特化型 | Maya、3ds Max |
本記事でご紹介している4つのソフトはいずれも統合型ツールですが、Mayaは映像とアニメーション制作、3ds Maxはモデリングとレンダリングに特に強みをもっており、そういった意味では、 Mayaと3ds Maxはやや特化型といえます。
②プラグインの豊富さ
プラグインは拡張機能のことで、プラグインを使用することでより作業効率をあげたりディテールを作りこむことが可能になります。
Maya | やや少ない |
---|---|
3ds Max | 豊富 |
Blender | 豊富 |
Lightwave | 豊富 |
Mayaはスクリプトによる機能拡張は非常に素晴らしいのですが、それゆえプラグインはあまり充実していません。対して3ds MaxとBlender、Lightwaveはプラグインが充実しています。
ただ、3ds Maxはプラグインが充実しているものの、プラグインなしでは機能の幅が狭かったり有用なプラグインが高価だったりします。
③公式サポートはあるのか
Maya 3ds Max |
あり(電話、ウェブサポート、リモートデスクトップサポート) |
---|---|
Blender Lightwave |
なし |
Blenderはオープンソースという点で、Mayaや3ds Maxに比べサポートがやや薄くなっています。Lightwaveも電話でのサポートなどは用意されていません。しかし、公式サイトにはサポートとなるようなチュートリアルやマニュアルが豊富にあります。
Mayaや3ds Maxは、ライセンス料がかかる分かなり手厚いサポートが受けられるようです。これは企業製品であることの大きなメリットともいえそうです。
④動作環境
Windows | Mac | |
Maya | 〇 | 〇 |
---|---|---|
3ds Max | 〇 | ✕ |
Blender | 〇 | 〇 |
Lightwave | 〇 | 〇 |
動作環境については、 3ds MaxだけがWindowsのみの対応でした。どの製品を使うかまだ迷っているという方でPCの購入を検討している方はすべて対応しているWindowsのPCを用意しておくと安心ですね!
⑤利用料金
Maya | 有料 月額36,000円(税込) |
---|---|
3ds Max | 有料 月額36,000円(税込) |
Blender | 無料 |
Lightwave | 有料 184,800円(税込) |
Blenderのみが無料で利用できます。Mayaや3ds Maxはプロ向けのハイエンド製品でもあるので値段も比較的高めとなっています。
また、Lightwaveは買い切りのみでサブスクリプションには対応していません。
しかし、有料のソフトには 30日間の返金保証があったり 無料体験版もありますので、まずはこれらを利用してみてもよいかもしれません!
⑥実績
最後に、それぞれのソフトを使用して作られた作品をいくつかご紹介します。
Maya | 『バイオハザード7』『コトダマン』 |
---|---|
3ds Max | 『ストリートファイターIV』『ARMORED CORE for Answer』 |
Lightwave | 『グランツーリスモ1、2』 |
どれも有名な作品ですね。BlenderはまだMayaや3dsMaxに比べると導入が少ないのですが『シン・エヴァンゲリオン劇場版』で使用されるなど、オープンソースで誰でも使用できる点が評価されプロの間でもじわじわと人気を広げており、今後導入も増えていくと予想されます。
まとめ
本記事では、Maya、3ds Max、Blender、Lightwaveの4つについて、できることやさまざまな違いをご紹介しましたが、皆さんのソフト選択の手助けになれば幸いです!
余談ですが、3DCGを仕事にするには立体的に物事を考え表現するスキルもとても大切です。普段から物事を多角的にとらえようとすることでこの力は鍛えることができますのでぜひ試してみてください!
VRなどにも応用が利くため今後もまだまだ需要はあると予想できます。これらのソフトを扱えると、ゲーム業界はもちろん幅広い分野で活躍することができるでしょう!
是非Mayaや3ds Max、Blender、Lightwaveを習得して世界で広く愛される3DCGを作ってみてください!
ゲームクリエイターのお仕事探しならConfidence Creator
『Confidence Creator』はゲーム・エンタメ業界に特化した人材事業を展開する株式会社コンフィデンス・インターワークスが提供する総合人材(派遣・無期雇用派遣※・紹介)サービスです。
ゲーム・エンタメ業界の大手・上場企業を中心に250社以上の取引実績を持ち、常時月間300件以上の新規案件を保有。 Confidence Creatorにしかない非公開案件も多数ございます。
これまでゲーム・エンタメ業界で築いてきた信頼関係の強さを活かし、制作現場を熟知したコンサルタントがゲーム・エンタメ業界で働くみなさまのご経歴やご希望、これからのキャリアビジョンに応じて最適なマッチングを行います。
ゲーム・エンタメ業界でのキャリアアップを目指す方も、ご自身のキャリアについて漠然と悩みを持っている方も、まずはお気軽にご相談ください!
※無期雇用派遣とは?
株式会社コンフィデンス・インターワークスの「正社員」として雇用契約を結びますが、実際の就業先は、ゲーム・エンタメ企業での常駐勤務となります。「正社員」としての安定した雇用がありながら、大手企業をはじめとするさまざまなプロジェクトに携わりスキルを積むことができますので、成長意欲の高い方におすすめの働き方です。