24.04.05

ゲームテスターになるには?未経験からOK?仕事内容や気になる給料についても解説!

「ゲームテスター」という職種を知っていますか?
ゲームテスターは、開発中のゲームをプレイし、プログラムの誤り(=バグ)を見つけることが仕事です。具体的にはどのようなことをするのでしょうか?
そこで本記事では、ゲームテスターの仕事内容は?どうしたらゲームテスターとして働けるの?などの疑問を解消していきます!

ゲームテスターの仕事内容

ゲームテスターの仕事は、開発段階のゲームをテストプレイすることによって、不具合の原因となるバグを探し出し、その報告を行うことです。
不具合の例として、挙動がスムーズでなかったり、突然画面が停止してしまうことなどが挙げられます。

バグは、設計書の読み込み不足によるコーディングミスやスペルミスなど、さまざまな要因によって生まれます。
リリース後にバグが発見された場合、ユーザーからの信頼を失ってしまう可能性もあるため、前もってバグを発見し、修正を行うことがゲームの品質を保つために必要不可欠な作業なのです。

バグの見つけ方は、以下の2通りです。

①用意されたチェック項目に従ってゲームをプレイし、バグを発見する方法
たとえば、同じ村人に何百回も話しかけたり、ガチャを回し続けたときの排出率が設定通りになっているかなど、さまざまな項目をテストすることでゲームが予期せぬ挙動をしないかを確認します。

②自由にゲームを進めながらバグを発見する方法
この方法では、一般ユーザーと同じように自由にゲームをプレイし、不具合がないか細かくチェックしていきます。

上記の方法によってバグを見つけたあとは、その内容をレポートにまとめ、開発チームに報告します。
ここまでがゲームテスターに任される仕事で、テスターのレポートをもとにプログラマーがバグの修正を行います。

ゲームテスターとゲームデバッガーに違いはある?

ゲームテスターのほかにも、発売前のゲームをテストプレイしてバグを発見する職種が存在します。それは「ゲームデバッガー」です。
仕事内容はゲームテスターと同じく、バグの発見と報告です。
つまり、この2つの職種は同義として考えることができ、会社によってはゲームテスターのことを「ゲームデバッガー」と呼んでいるところもあります。

しかし、IT業界においてはテスターとデバッガーは違う職種として区別されています。そのため、ゲーム業界の場合のみ、この2つの職種はイコールであることが多いとおさえておきましょう。

ゲームテスターに向いている人とは?

ゲームテスターがどのような流れで仕事をするのか把握できたところで、次にどのような人がゲームテスターに向いているのか見ていきましょう。

細かいところにまで気を使える人

バグは、一目見てわかりやすいものだけではなく、小さなバグも存在します。
その小さなバグが今後のゲーム進行に支障をきたすこともあるため、ささいな変化にも気付ける人に適した仕事です。

集中力が高い人

ゲームテスターは、長時間にわたってゲームのテストプレイを行います。
しかし、ただゲームをプレイするのではなく、あくまでも仕事としてバグを見つけ、分析、修正をしなくてはならないため、高い集中力を長時間保ちながらゲームをプレイできることが求められます。

文章力がある人

文章力とは「自分の意図していることを相手へ正確に伝える文章を書く力」のことを意味します。
この力は、バグの詳細を記録としてレポートを提出するときに役立ちます。どの操作をしたら何が起こったか、など発生したバグの内容を的確に伝えられる文章力が重要です。

ゲームテスターになる方法

では実際に、ゲームテスターになるには、どのような手順を踏めば良いのでしょうか?
今回は、ゲームテスターになる方法を2つのパターンに分けてご紹介します。
あなたの現状に合った方法を参考にしてみてください!

他業界からキャリアチェンジする

「IT業界でプログラマーをしていた」「ソフトウェア・ハードウェアのデバッグ作業をしていた」など、他業界で培ったスキルや経験をアピールしてゲームテスターへとキャリアチェンジすることが可能です。

しかし、ゲーム業界と他業界のプログラマー・テスターでは仕事内容が異なる部分もあるため、面接の場では「なぜゲーム業界へ転職したいのか」などの思いを論理的に話せるように準備しておきましょう。

完全未経験から目指す

他業界でのデバッグ経験やプログラミング経験がない場合でも、ゲームデバッガーになることは可能です。

第1章で上述した通り、ゲームテスターはバグの修正は行いません。
そのため、プログラミングのような専門スキルは必要でないことがほとんどで、未経験でも挑戦しやすい点がメリットです。
というのも、この仕事は業界未経験の人がゲーム業界へと入る最初の入り口となる職種でもあります。
そのため、未経験からゲームプログラマーなどを目指したい人は、まずゲームテスターとしてゲーム業界での業務経験を積みながらプログラミング知識を身に着けると良いでしょう。

ゲームテスターにおすすめのプログラミング言語

つづいて、ゲームテスターになる際に習得しておくと良いプログラミング言語についてご紹介します。
本記事でご紹介するもの以外にも、さまざまな言語が存在しますが、今回はプログラミング初心者にもおすすめな言語を取り上げます。
また、開発するゲームの種類によって、使用する言語は異なるという点もおさえておきましょう。

C#

C#は、ゲームプログラミングで使用される機会がもっとも多い言語の1つです。ゲーム開発において汎用性があり、初心者が学びやすい点が特徴です。
また、名前の似た言語で「C++」という言語が存在しますが、C#よりも難易度が高く、後述する「Java」の要素も入っているので、別物のプログラミング言語です。

【この言語を使用して開発できるゲーム】
・コンシューマーゲーム(家庭用ゲーム機でプレイするゲームのこと)
・スマホアプリゲーム
・ブラウザゲーム(ブラウザ上でプレイするゲームのこと)
・PCゲーム(PCにインストールしてプレイするゲームのこと)

Java

Javaは、Android向けのアプリを開発する際に使われることの多い言語です。しかし、Androidだけでなく、すべてのOSに対応しているため、さまざまなゲーム開発で使用されています。
また、「JavaScript」という言語と名前が似ていることから混同されやすいですが、JavaScriptはWebページやアプリ画面に動きをつけたり、ブラウザ上で色を変えるなどの目的で使用されます。したがって、これら2つの言語は全くの別物ということをおさえておきましょう。

【この言語を使用して開発できるゲーム】
・スマホアプリゲーム
・ブラウザゲーム
・PCゲーム

HTML/CSS

HTML/CSSは、Webページを作成するために使われる言語です。
厳密にいうと、この2つの言語はプログラミング言語ではないのですが、HTML、CSS、JavaScriptを用いて簡単なゲームを作ることが可能です。
プログラミング学習のはじめの導入として、HTML/CSSを学んでみるのも良いでしょう。

【この言語を使用して開発できるゲーム】
・ブラウザゲーム

ゲームテスターに資格は必要?

ゲームテスターになるための必須資格は特にありません。
ですが、資格を取得していると、他者との差別化やスキルアップにつながるので、しっかりチェックしておきましょう!

JSTQB認定テスト技術者資格

これはJSTQB(Japan Software Testing Qualifications Board)という団体が運営する、ソフトウェアテスト技術者のための認定資格です。
レビュー評価からソフトウェアテストに関する知識など、品質管理に関わるさまざまな知識が問われます。

試験には、基礎的な知識を問う「Foundation Level」と、上級者向けの「Advanced Level」があり、出題形式はどちらも多肢選択式です。

JSTQB認定テスト技術者資格公式サイト:https://jstqb.jp/index.html

IT検証技術者認定試験(IVEC)

これは一般社団法人IT検証産業協会が運営する、テストエンジニアの資格試験です。
テストエンジニアはテスターとは別職種ですが、ソフトウェアなどが仕様書どおりに動作し、バグや不具合がないかテストを行うという点では共通しています。

この資格試験の特徴は、現場での実務力を問うために記述式をとっている点です。合格者には実際の現場でも安心して仕事が任される、と業界でも高い評価を受けています。

ここで注意すべき点は、2024年度の春から試験制度が変わるということです。
これまで、試験はレベル1〜レベル7までの難易度のものがそれぞれ用意されており、上位レベルの試験を受験したい場合には、下位レベルの資格取得が必要でした。
しかし、2024年度からは5段階クラスに変更され、受験者の希望に合ったクラスを受験することができるようになります。

初心者向けである「アシスタント」クラスではテストに関する基本やテストマインド、テスト技法などが出題される予定です。
受験する方はあらかじめ変更内容をきちんとチェックしておきましょう!

IT検証技術者認定試験(IVEC)公式サイト:https://www.ivia.or.jp/item43

ゲームテスターの就職先は?

ゲームテスターの就職先は、一般的にゲーム会社のデバッグ部門や、デバッグ受託会社です。
ゲーム会社の場合、開発中のタイトルを担当することになります。
一方でデバッグ受託会社の場合、ゲーム会社のデバッグ業務を請け負うという形になりますが、ゲーム以外にも、WEBシステムやソフトウェアなどの依頼も受けている会社が多いです。

また、ゲームテスターの求人は、正社員のほかに派遣や契約社員、アルバイトなど様々な雇用形態で募集されています。
そのため、「未経験だけどゲームテスターになれるかな・・・」といったような悩み、疑問を抱えている方は正社員以外のポジションも視野に入れてみてはいかがでしょうか。

ゲームテスターの給料について

上述した通り、ゲームテスターは様々なポジションで募集されているため、はっきりとした年収を提示することは難しいですが、年収の相場は200万円〜500万円だとされています。
実績を積めば積むほど、年収もそれに比例して上がるのがゲーム業界の特徴です。さらにはゲームテスターから他職種にキャリアチェンジすることで年収アップを目指すこともできます。

ゲームテスターのキャリアパスについて

ゲームテスターとして業界経験を積んだあと、何をやりたいかによってキャリアパスは変わっていきます。
そこで、ゲームテスターのキャリアパスについて目標・目的別にご紹介します。

また、これからご紹介する職種にはプログラミングスキルが求められるものもあります。ゲームテスターとして働くと同時にプログラミング学習を進め、着実にステップアップしていきましょう!

テストスキルをさらに磨きたい人におすすめ!【QAエンジニア】

ゲームテスターの経験を活かして、QAエンジニアという職種に挑戦できます。
QAエンジニア(quality assurance engineer)とは、ソフトウェアの品質保証のために開発された製品が仕様に沿っているか、ユーザーが使用できる状態になっているかの確認を行うエンジニアです。

経験を積むにつれて新人テスターやデバッガーへの指導や、複数人でのデバッグ業務におけるチームリーダーを任されることもあります。
この職種は、ITなど様々な業界で活躍しており、もちろんゲーム業界にも欠かせない存在です。

▼ゲーム業界のQAエンジニアについてはこちらの記事でも解説していますので、ぜひご覧ください!
【ゲームデバッグ】ゲームプレイが仕事になる?!QAの仕事とは?【テスター・デバッガー】

開発をしたい人におすすめ!【ゲームプログラマー】

ゲームテスターからゲームプログラマーを目指すことも可能です。
プログラマーになった場合、「どういったときにバグが起こりやすいのか」などを意識しながら開発を進めることができ、テスター経験のないプログラマーとの差別化を図れます。
将来、ゲーム構築の基盤部分にも携わりたいと考えている人に、是非おすすめしたい職種です!

企画職に挑戦したい人におすすめ!【ゲームプランナー】

企画職であるゲームプランナーを目指すことも可能です。
ゲームプランナーとは、簡単に説明すると「ゲームを企画する人」のことを指しますが、企画のほかに開発フェーズやリリース後の運用にも携わります。

特に「検証」という業務において、プログラミングスキルを身につけておくと同業者と差をつけることができます。検証とは、開発チームによって作られた試作品を、実際にプランナーがテストプレイしデバッグすることを意味します。
試作品の段階で不具合が見つかった場合、プランナー自身で修正作業を行うことがあるため、企画職においてもバグを見つけるというテスター経験をおおいに役立てることができます。

以上から、ゲームテスターとしてゲーム業界経験を積んだあと、様々な職種へとキャリアアップを図ることができます。デバッガーのキャリアパスには、多くの選択肢があるため、自分のなりたい将来像を見つけやすい点がメリットです。

まとめ

本記事では、ゲームテスターの仕事内容や、未経験から目指す方法などをご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。

この職種のように、ゲームの品質が向上していくところを間近で見られる仕事はなかなかないため、開発中のタイトルに携われることはゲーム好きの方にとって魅力的な仕事といえるでしょう。
特にこの職種は、バグを見つけるために同じ作業を繰り返すので、日ごろからゲームをやりこんでいる方におすすめです。

また、プラットフォームやOSの組み合わせも、多岐に渡り検証しなくてはならない事項が増えていることから、ゲームデバッガーのニーズは今後も高まっていくと考えられます。
ゲームテスターから他の職種へとキャリアアップすることも可能なので、未経験の方がゲーム業界に入る際の最初の入り口としても最適です。

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