ゲーム業界における企画書とは、ゲームを開発する際に初めに作成する重要な書類です。企画書がしっかりできているかによって、いかに面白いゲームを作れるかに関わってきます。ゲームのアイデアが面白くても企画書がしっかりしていないと開発まで進まない場合もあります。
ここでは、ゲーム業界における企画書がどのような役割を果たし、どのように作られていくのか解説していきたいと思います。
ゲーム開発における企画書とは
まず、企画書とはどのようなものなのでしょうか。企画書とは新しいゲーム開発のアイデアをまとめた資料のことです。誰でもイメージできるようにジャンル・世界観・ターゲットやシステムを記すことが必要になり、主にゲームプランナーが作成する資料です。
この企画書は、今後開発を進めるかどうかを決定する材料になります。ゲーム開発には莫大なコストがかかるので上司を説得させることや、他の開発メンバーをやる気にさせるためにどんなゲームかをしっかりとイメージできるようにまとめる必要があります。
また、会社の上層部がプロジェクトを決定する際に必要になるため、ゲームそのものだけでなく、実務レベルの計画・日程・手順などを組み立て、費用対効果まで算出する必要があります。
企画書の書き方 5ステップ
ここから、具体的な企画書の作成の仕方を大まかに解説していきます。
1. アイデアを出し、テーマを決める
実際に書き始める前段階として、自分が持っているアイデアを書き出していくことでゲーム全体のテーマを決めることから始めます。アイデアを出すためにこうすべきという決まりはありません。
具体的には、自分が過去にプレイしたゲームを基に考えたり、過去にプレイしたゲームの改善点などを考えることから始めると良いかもしれません。日常生活の中で思いついたアイデアなどは逐一メモしておくことをおすすめします。
2. ターゲットを設定する
ゲーム全体のイメージがまとまってきたら、そのゲームをプレイするユーザーはどんな人なのかというターゲットを明確にしていきます。年齢・性別・職業などを設定することや、家族や恋人などの特定の人物を想定することも良いでしょう。
ターゲットを明確にすることで、ゲームの企画をしやすくなります。 反対に、テーマとターゲットがずれてしまうとゲームの面白味が伝わりにくいゲームになってしまうので、注意しましょう。
3. コンセプトと世界観を設定する
コンセプトとは、ゲームを通してユーザーにどんな体験を提供したいかという内容のことで、先ほど考えたターゲットの設定からコンセプトの焦点を絞りだします。
コンセプトを設定したら、ゲーム全体の世界観を設定し肉付けを行っていきます。ゲームの舞台は現代か過去なのか、日本か海外か、ゲームの雰囲気は明るいのか暗いのかといった形で決めていきます。
4. コンセプトに沿った機能を考える
ここからは実際にゲームをプレイする際に必要な機能を考えていきます。例えばアクションゲームの場合は、「視点は一人称にする」「どのような攻撃方法があるのか」などを決めていきます。スマホゲームの場合はガチャやお問い合わせフォームなどの、ゲームのメイン部分以外の機能を実装させていくことも想定されます。
5. 形式を整える
企画書は誰が見てもどのようなゲームなのかをイメージできるようにするものなので、分かりやすさや見やすさなどを考慮して形式を整えます。就職活動では一般的にパワーポイントの横向きサイズで5~8ページ程度でまとめることが推奨されています。
内容の順番は
①どんなゲームなのか?
②どんなテーマ/ジャンルなのか?
③誰をターゲットにしているのか?
④どんな機能があるのか?
⑤このゲームのウリはどのような点か?
という順番にすると良いでしょう。
また、インパクトを残すために、タイトルの下に挿入するキャッチコピーなどを加えても効果的です。
企画書を書く際に注意すべき点
企画書を書く際に注意すべき点は数多くあります。
1. 読む人の立場になって書く
この点が最も重要な点といっても過言ではないでしょう。自分のアイデアを開発者や上司に伝えるためには、企画書作成に不可欠な基本事項とポイントを押さえ、誰が見てもすぐにゲームの概要が把握できるような「読みやすさ」や「分かりやすさ」を意識する必要があります。
そのためには画像やイラストを効果的に使うことが有効です。文字だけでは読むのに時間がかかる上、読み込まなければ頭に入って来ませんが、画像であればイメージとして頭に入ってきやすいです。
2. 詳しく書きすぎないように気をつける
せっかく自分で書いたものだからと細部まで細かく説明をつけるとかえって見にくくなってしまいます。とにかく簡潔に分かりやすく伝えることを意識しましょう。
企画書が上手く書けるようになると
企画書を上手く書くことはゲームプランナーになるために必要なスキルです。ゲームプランナーになれば、幅広い業務に携わることができるので、ゲーム業界で自分のアイデアをもとにユーザーが喜ぶような面白いゲームを作ってみたいと考えている人は企画書の書き方をマスターしてゲームプランナーを目指してみてください。
まとめ
企画書はゲーム開発という大きなプロジェクトを進めるかどうかの重大な判断基準になります。他人に読んでもらうものなので相手の立場に立って、簡潔に分かりやすい企画書を作ることを忘れないでください。是非、企画書の書き方をマスターして自分が考えた企画が多く採用されるようになりましょう。
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