業界知識

エフェクト制作するなら！Unityで利用できるパーティクルシステムツールShurikenとは？

ゲームエンジンの中でも世界最大級のシェアを誇るUnityですが、エフェクトを制作する時にUnityの中で使用されるのが「Shuriken」と呼ばれるツールです。名前からではどのような機能なのかイメージがつきませんが一体どのようなツールなのでしょうか？

Shurikenとは

Shuriken（シュリケン）とはゲームエンジンであるUnityの中に搭載されているツールの一つで、パーティクルシステムツールとも呼ばれます。エフェクトを制作するためのツールで、多くのエフェクト制作ツールの中でもゲームエンジンのUnityで利用できるため、ゲームのエフェクト制作で多く使用されます。

パーティクルシステムとは

パーティクルシステムはパーティクル（粒子）と、パーティクルの発生源であるエミッター（放出器）を組み合わせて、煙・炎・雲・魔法などのさまざまなエフェクトをシミュレートできるシステムです。コードを書くことなくエフェクトを制作できるので、流動的で難しいエフェクトを簡単に制作できます。

粒子を飛ばす設定をするだけで自分の好きなエフェクトを制作することができるので、Unityだけでなくさまざまなゲームエンジンにパーティクルエフェクトシステムが搭載されています。

また、Shurikenでは自分でパーティクルを設定せずにすぐに使えるパーティクルのパッケージが存在します。インポートすることで、液体が流れるパーティクルや風を再現したパーティクルなどさまざまエフェクトをダウンロードして利用できるので非常に便利です。

Shurikenを用いたエフェクト制作のポイント

Shurikenを用いてエフェクト制作をする場合、かなりたくさんの種類の機能があります。モジュールの種類は24個あり全てのモジュールを覚えるのは大変ですが、使用していくうちに覚えていくので問題ありません。ご自身で制作したいエフェクトと関連しそうな部分があったらぜひ見てみてください。

メインモジュール

パーティクルが発生する時間やパーティクルの初速などの基本設定となる部分をエミッターに設定します。数が多くて覚えるのが大変そうですが、目的に応じたモジュールを設定するだけで良いので、全て覚える必要はありません。

具体例

Duration：パーティクルの放出し続ける時間を設定する
Looping：Durationで設定した時間を過ぎても継続的に繰り返す設定
start speed：各方向へのパーティクルの初速度を設定する

この他にもメインモジュールには32個のモジュールの設定が存在します。メインモジュールの他にもそれぞれモジュールの設定があるので、非常に幅広いエフェクト表現が可能であることがわかると思います。

もし、すべてのモジュールが気になった方はUnityの公式サイトを見てみてください。

Unity公式サイト　マニュアル　パーティクルシステムモジュール
https://docs.unity3d.com/ja/2022.2/Manual/ParticleSystemModules.html

パーティクルシステムのスクリプト

各モジュールにはそのモジュールに関する追加設定をスクリプトから行うことができ、コードを用いて不要なモジュールを削除できます。コードを用いてパーティクルシステムに追加や削除することができるので非常に汎用性が高いです。

カメラに向かって自動回転するビルボードとメッシュ

作成したエフェクトは平面の2D上に貼り付けられます。カメラが回転してしまえばエフェクトが紙のようにペラペラに見えてしまう可能性がありますが、Shurikenにはビルボードと呼ばれるカメラと常に正面に向くような画像が設定されているので、平面的に見えることはありません。

しかし、地面にエフェクトを付けたり天井にエフェクトを付ける場合は、ビルボードの設定のままであると、不自然な角度でエフェクトが映ってしまいます。その場合、ビルボードと3Dモデルでエフェクトの形を作る「メッシュ」という機能があり、エフェクトのビルボードを自分で作成した3Dモデルに貼り付ける3Dモデリングのテクスチャという作業をすることで解消できます。

Shurikenを使いこなせると

Shurikenを使いこなせるようになると、エフェクトデザイナーや3Dデザイナーとして活躍できます。また、Unityの認定資格も存在するので、取得することをおすすめします。実務経験を経ていない場合でも資格を取得することでUnityやShurikenを活用できるスキルをアピールできれば転職に有利に働く場合があります。難易度も初級から上級まで幅広く設定されているので、自分に合ったレベルで是非チャレンジしてみてください。

Unity公式サイト　認定試験
https://education.unity3d.jp/personal/certified/

まとめ

Shurikenはエフェクト制作ツールとして非常に性能が高いと言えます。目に見える自然現象から想像上の現象までパーティクルを設定するだけで制作できます。

エフェクトモジュールを全て使いこなせるようになるには時間がかかりますが操作感は分かりやすいものとなっているので、未経験の方でも是非チャレンジしてみてください！

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