「Houdini(フーディニ)」はゲーム業界で普及を続ける、注目の3DCGソフトウェアです。
本記事ではそんな人気のソフトウェア「Houdini(フーディニ)」について、特徴やメリット、ゲーム業界でHoudiniを使用する職種についてご紹介します。
Houdiniとは
「Houdini(フーディニ)」はカナダのSide Effects Software社によって開発された統合型の3DCGソフトウェアです。
統合型であるため、モデリング・エフェクト・アニメーション・リギング・コンポジットまでHoudini1つで制作できます。
元々は、映画の制作者を中心に人気のソフトでしたが、最近ではゲーム開発にも用いられており、ゲーム業界の3DCGデザイナーで注目を集めるソフトの1つです。
▼ゲーム業界で用いられる他の統合型ツールはこちらの記事で詳しく解説しています！
Houdiniの特徴とメリット
①エフェクトが優れている
Houdiniでは、パーティクルシステムを使用してエフェクトを制作します。
パーティクルシステムとは炎・爆発・煙・雲・液体・草木など動きに規則性がない自然現象や化学反応を表現する技術のことを指し、パーティクルシステムで生成されたエフェクトをパーティクルエフェクトと言います。
▼パーティクルエフェクトについてはこちらの記事で詳しく解説しています！
これらのエフェクトはシミュレーションを通して作成されており、現実では撮影できないような映像の作成も可能にします。
例えば、大爆発のシーンを撮影する際、実際にセットを作り爆発を起こすやり方だと、何度も繰り返し撮影することはできませんし、炎の微調整はできません。
しかし、Houdiniは「粒」の単位でエフェクトを生成するため、炎の広がり方など細かい部分にもこだわることができます。
そして、Houdiniはこの領域において圧倒的な強さを誇っており、ゲームや映画において高度な制作を実現しています。
②モデリング機能が優れている
Houdiniは「プロシージャルモデリング」を採用しています。
プロシージャルモデリングとは数式や処理の組み合わせを利用した3DCGモデリングのことであり、エフェクトやモデルを自動で大量生成することを可能にします。
プロシージャルモデリングでは、モデルに変更が生じた場合も1から作り直す必要がないだけでなく、修正したモデルの周辺も自動で再生成されるため作業時間の大幅な短縮にもつながります。
③体験版を利用できる
Houdini Apprentice(体験版)の誕生により、無料でHoudiniに触れられるようになりました。
Houdini Apprenticeは非商用目的の個人が使用可能であり、Houdini FX(完全版)のほぼ全ての機能を使用できます。
もちろんいくつかの制限などはありますが、初めてHoudiniに触れるという方はHoudini Apprenticeから始めてみると良いでしょう。
④外部のソフトウェアと連携できる
Houdiniは「Unity(ユニティ)」「Unreal Engine(アンリアルエンジン)」「Maya(マヤ)」などの外部ソフトウェアと連携して制作を進めることができます。
それぞれのソフトウェアにはそれぞれ違った強みがあるため、Houdiniには向いていないキャラクターやオブジェクトの作りこみは他のソフトウェアを使って行った方が良い場合があります。
このように、他のソフトウェアと連携して魅力的なゲーム制作を実現できる点は、Houdiniの大きな魅力と言えるでしょう。
価格、学習方法
買い切りの価格（※2024年12月26日現在）
HOUDINI CORE：$2995 USD
HOUDINI FX：$6995 USD
レンタルの価格（※2024年12月26日現在）
HOUDINI CORE：$355 USD
HOUDINI FX：$6995 USD
その他詳しい金額や条件は公式サイトをご確認ください。
学習方法
Houdiniは、公式サイトでチュートリアルを学べるほか、専門的な技術デモや講演も公開しています。さらに、公式サイトでは、自分の学習の進捗確認まで行えます。
公式サイト以外にも、Houdiniの理解度や表現したいことに合わせた内容の書籍や動画もありますので、ぜひご自身にあった方法で学習してみてください。
Houdiniを扱う職種
Houdiniは主に3DCGデザイナーが使用します。キャラ・背景モデラーも使用しますが、中でもエフェクトデザイナーで多く用いられます。
また、エフェクトデザイナーの場合、Houdiniの他にAfter Effects、Shurikenもよく使用されるため、エフェクトデザイナーを目指している方は、ぜひHoudiniと合わせて習得してみてください。
▼After Effects、Shurikenはこちらの記事で詳しく解説しています！
まとめ
Houdiniは多くの現場で使用されており、ゲームや映画業界はもちろんのこと、現在はミュージックビデオなどにも使用されており活躍の幅をどんどん広げています。
また、SFゲームなどにも適しており、あらゆるゲームのエフェクトを高精度に表現できるソフトであるため、今後も需要は拡大していくと予想され、ゲーム業界でも引き続き活躍するツールといえます。
ぜひ、ゲーム業界の3DCGデザイナーデザイナーやエフェクトデザイナーを目指している方は、Houdiniのスキルを身に着けてみてはいかがでしょうか。
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