
今や、スマートフォンやPC、オンライン上で楽しめるソーシャルゲームなど、さまざまな環境でゲームを楽しむことができる時代になりました。
通勤中にスマホでパズルゲームを楽しむ人もいれば、自宅で本格的なeスポーツに取り組むゲーマーもおり、ゲームは子供から大人まで、性別や年齢を問わず幅広く浸透しています。
そんな多様なゲームの選択肢がある中で、改めて注目したいのが「コンシューマーゲーム」です。
皆さんは「コンシューマーゲーム」という言葉を耳にしたことはありますか?
一見するとゲームジャンルの一種のようにも聞こえますが、実はゲームの「遊ぶ環境(プラットフォーム)」を指す用語なのです。
本記事では、コンシューマーゲームの基本的な意味から、他ゲームとの違い、さらには代表的なジャンルまでをわかりやすくご紹介します。
コンシューマーゲームとは?
まず、コンシューマーゲームの特徴やその歴史について紹介していきます。
特徴
コンシューマーゲームとは、主に家庭用ゲーム機(コンソール)を使って遊ぶゲームのことを指します。任天堂の「Nintendo Switch」やソニーの「PlayStation」シリーズ、マイクロソフトの「Xbox」などがその代表的な例といえるでしょう。
最大の特徴は、ゲーム専用のハードウェアで遊ぶという点にあります。
これにより、高度なグラフィックや安定した操作性、大画面でのプレイ体験など、家庭用ゲーム機ならではの安定感と没入感のあるゲーム体験が可能です。
また、ダウンロード販売が主流となりつつある今でも、パッケージソフトとしての収集性や、据え置き機・携帯機のハイブリッド展開など、独自の魅力を保ち続けています。
歴史
コンシューマーゲームの歴史は、1980年代にさかのぼります。
特に1983年に登場した任天堂の「ファミリーコンピュータ(ファミコン)」は、日本国内における家庭用ゲーム文化の出発点といえる存在です。
その後、1980〜90年代には「スーパーファミコン」「セガサターン」「PlayStation」など、数々の名ハードと名作ソフトが登場し、ゲームは子供たちの娯楽から大人も楽しむ総合エンタメへと成長していきました。
2000年代以降は、インターネット接続によるオンラインプレイや、高性能グラフィックチップによる映像表現の進化が進み、ゲームの世界はより広くなっていきます。
そして現在では、「Switch2」や「PlayStation5」などを通じて、家庭で本格的なゲーム体験を手軽に楽しめる時代となりました。
他のゲームプラットフォームとの違い
現代にはさまざまな形態のゲームが存在しています。専用ハードを使う「コンシューマーゲーム」、スマートフォンで手軽に楽しめる「スマホゲーム」、そして高性能なPCを活かした「PCゲーム」など、それぞれが異なる魅力を持ち、用途やプレイスタイルに合わせて選ばれています。
ここでは、コンシューマーゲームとスマホゲーム、PCゲームを比較しながら、その違いを見ていきましょう。
スマホゲームとの違い
スマホゲームは、「短時間で気軽に遊べる」ことを重視した設計が特徴です。片手で操作できるシンプルなUIや、通勤・通学などのスキマ時間を活用できるゲームスタイルが魅力で、誰でも始めやすい手軽さがあります。
一方、コンシューマーゲームは専用のコントローラーやハードウェアに最適化された設計が多く、操作性の精度やインターフェースの作り込みが強みです。
また、ストーリー性やゲームシステムの奥深さなど、「腰を据えてじっくり遊ぶ」ことを前提に作られている点が大きな違いといえるでしょう。
PCゲームとの違い
PCゲームは、カスタマイズ可能な高スペックマシンを活かしたリアルなグラフィック表現や、MOD(ユーザーによる改造)の自由度、オープンなコミュニティ文化などが特徴です。
また、キーボードとマウスによる多彩な操作体系も、PCならではの強みといえます。
対してコンシューマーゲームは、スペックが固定されたハード向けに開発されるため、安定性と最適化に優れた体験を提供できるのが魅力です。さらに、ソフトとハードが一体となって設計されている分、操作の快適さやゲームバランスの緻密さが際立ちます。
コンシューマーゲームの強み
コンシューマーゲームは他のプラットフォームと比べて歴史が長く、独自の文化とファン層が形成されています。長く続くシリーズ作品も多く、子どもの頃に遊んだタイトルの続編を大人になって楽しむなど、時間を越えた「思い出との再会」ができるのも特徴です。
また、一本一本のタイトルに対する作り込みの深さや、細部までこだわり抜かれたゲームデザインも大きな強みです。開発に数年単位をかけるタイトルも多く、まさに「作品」としての完成度を追求する姿勢がうかがえます。
メリットとデメリット
コンシューマーゲームには、他のゲーム媒体にはない多くのメリットがあります。
ここでは、コンシューマーゲームのメリット、そしてデメリットについても紹介していきます。
メリット
コンシューマーゲームの最大の魅力は、高いクオリティと完成度の高さにあります。
専用のゲーム機で動作することを前提に開発されているため、グラフィック、音響、操作性など、すべての面で安定した高品質なゲーム体験が可能です。
特に大作タイトルでは、まるで映画を観ているかのような壮大なストーリーや、緻密に作り込まれた世界観を楽しめるものが多く、深く没入できる体験を提供してくれます。
また、テレビの大画面でじっくりとプレイできるのも据え置き型の強みであり、家族や友人と同じ空間で遊べるローカルマルチプレイ(オフライン協力プレイ)もコンシューマーゲームならではの文化と言えるでしょう。
さらに、昨今ではダウンロード販売やクラウドセーブ対応も進み、利便性も向上しています。
特にNintendo Switchのような「据え置き・携帯のハイブリッド型」の登場により、プレイスタイルの柔軟性も高まっています。
デメリット
一方で、コンシューマーゲームにはいくつかのデメリットも存在します。
まず第一に挙げられるのは、初期コストの高さです。本体価格だけで数万円、ソフトも1本あたり数千円〜1万円前後することが一般的で、気軽に始められるソーシャルゲームやスマホゲームと比べるとハードルが高く感じられるかもしれません。
また、ゲーム機をテレビやモニターに接続して遊ぶという特性上、プレイするための環境がある程度限定される点もデメリットの一つです。手軽に片手で操作してどこでも遊べるスマホゲームと比べると、やはり「腰を据えて遊ぶ」スタイルが中心となります。
さらに、スマホゲームやPCゲームに比べて、SNS連携機能やアカウントの自由な引き継ぎ、アップデートの頻度など、柔軟性や利便性の面でやや劣ると感じることもあるかもしれません。
ただし、近年はクラウド機能やモバイルアプリとの連携など、こうした課題にも徐々に対応が進んでおり、今後はよりバランスの取れた形に進化していくことが期待されます。
代表的なジャンル
コンシューマーゲームには、さまざまなジャンルが存在します。
それぞれのジャンルごとにプレイスタイルや楽しみ方が異なり、それに応じて多彩な名作が生まれてきました。ここでは、代表的なジャンルとその代表作をいくつかご紹介します。
ストーリーメイン
映画のような壮大な物語や、登場人物の成長をじっくりと楽しめるのが「ストーリーメイン」のコンシューマーゲームです。プレイヤーは主人公の視点で世界を旅し、さまざまな困難を乗り越えていく中で、ゲームならではの没入感を味わうことができます。
代表的なタイトルには、『ドラゴンクエスト』や『ファイナルファンタジー』など、日本を代表するRPGシリーズがあります。どちらも長い歴史を持ち、重厚なストーリーと音楽、独特の世界観が多くのプレイヤーを魅了してきました。
育成型
キャラクターやモンスターを少しずつ育てて強くしていく「育成型」のゲームは、やり込み要素が強く、自分なりの成長の道筋を楽しめるのが魅力です。単にクリアを目指すのではなく、育てる過程そのものが楽しみの中心となっています。
このジャンルの代表作には、『ポケットモンスター(ポケモン)』シリーズがあります。モンスターを集めて育成・進化させ、バトルや交換を通じて他のプレイヤーと交流できる仕組みは、発売当初から革新的でした。
アクション
瞬時の判断や操作スキルが求められるアクションゲームも、コンシューマーの定番ジャンルのひとつです。プレイヤー自身の動きが結果に直結するため、プレイするたびに成長を実感できるのが特徴です。
代表的なタイトルには、『スーパーマリオブラザーズ』があります。シンプルな操作性ながら奥深いゲーム設計で、世代を問わず多くの人に愛されてきたアクションゲームの原点とも言えます。
コンシューマーゲームの需要
スマートフォンやPCゲームの普及が進む中でも、コンシューマーゲームの需要は依然として根強く存在しています。近年では、Nintendo Switch2やPlayStation5といった新世代ハードの登場により、再び注目を集める場面も増えています。
特に、大画面でじっくり遊びたい・クオリティの高いゲームを体験したいというユーザー層を中心に、家庭用ゲーム機ならではの魅力が再評価されており、子どもから大人まで幅広い世代に支持されています。
さらに近年では、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)などの技術革新が進み、家庭でも没入感の高いゲーム体験ができるようになってきました。これにより、PlayStation VRシリーズなど、専用機器を活用したゲームの展開も進み、これまでにない臨場感とリアリティを提供しています。
また、ゲーム実況やストリーミング配信、eスポーツの発展により、コンシューマーゲームを「観て楽しむ」文化も拡大しています。そのため、新たなファン層やプレイヤーが継続的に生まれ、コンテンツとしての価値も高まり続けています。
関連職種
コンシューマーゲームの開発・運営には、さまざまな専門職が関わっています。
ここでは特に密接に関わっている3つの職種を紹介します。
ゲームプランナー
ゲーム全体の企画や設計を担い、ストーリーやキャラクター設定、システム設計、レベル構成など、ゲームの「骨組み」を作る役割を果たします。開発全体の指針を決めるため、幅広い知識と調整力が求められます。
▼ゲームプランナーについてはこちらで詳しく紹介しています!


ゲームプログラマー
プランナーの設計をもとに、ゲームが実際に動作するようにプログラミングを行う職種です。ゲームエンジンの使用、UI・キャラクター制御、ネットワーク処理など多岐にわたる技術を活用し、ゲームを「形にする」中心的存在といえます。
▼ゲームプログラマーについてはこちらで詳しく紹介しています!


2D/3Dデザイナー
ゲームに登場するキャラクター、背景、アイテム、UIなど、視覚的な要素全般を制作する職種です。
2Dではイラストやドット絵、UIデザインなどが中心で、3Dではモデリングやモーション作成などが担当領域になります。
ゲームの世界観や雰囲気をプレイヤーに伝えるために欠かせない役割であり、作品の第一印象を左右する「ビジュアルの顔」とも言える存在です。
▼2D/3Dデザイナーについてはこちらで詳しく紹介しています!


まとめ
本記事では、コンシューマーゲームの概要から、その特徴、他ジャンルとの違いなどをご紹介しました。
コンシューマーゲームは長い歴史と独自の魅力を持ち、多くの人々に愛され続けているエンターテインメントのひとつです。
また、グラフィックの美しさや重厚なストーリー、じっくりと遊べるボリューム感など、スマホやPCゲームとは異なる「深いゲーム体験」を楽しめるのが、コンシューマーゲームの魅力といえるでしょう。
コンシューマーゲームの世界に少しでも興味を持った方は、ぜひその魅力を支える側として、ゲーム業界の仕事に目を向けてみてください。
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