業界知識

24.04.12

ゲームプランナーになるには?未経験でもOK?仕事内容や資格について解説

自分の企画したゲームを世に送り出す職業であるゲームプランナー。ゲームをプレイする中でこの職業に興味を持つ方もいらっしゃるのではないでしょうか。

この記事では、未経験でもゲームプランナーになれる方法や、ゲームプランナーのキャリア形成についてなど、詳しく解説していきます!

ゲームプランナーの仕事内容

そもそもゲームプランナーとはどういった仕事なのでしょうか。
仕事内容は大きく分けて4つあり、「企画立案」「仕様書作成」「検証」「運用・分析・改善」の順で行われます。

企画立案

ゲームディレクターやプロデューサーとゲームの世界観や方向性、おおまかなストーリーなどを立案し、企画書を作成します。
どのようなゲームを作るのかを考えるこのフェーズが今後の制作における「軸」となっていきます。

仕様書作成

仕様書とは、企画書でまとめたゲームの世界観やメインキャラクター、システムなどをより詳細にまとめた書類のことです。プログラマーやデザイナーはこの仕様書をもとに仕事を進めていきます。

▼ゲームプランナー向け 仕様書作成の方法はこちらの記事で解説しています!
ゲームプランナー業務には欠かせない!ゲーム開発における仕様書作成の仕方

検証

開発終了後、ゲームプランナー自身が試作品のデバッグ・テストプレイを行うことがあります。そして、検証によって見つかった修正点を開発メンバーに伝え、品質向上を目指します。

運用、分析、改善

運用、分析、改善はゲームリリース後の仕事です。実際にゲームの運用を開始し、ユーザーの利用時間、売上状況などを収集、分析し改善施策を立案します。


このように、様々な業務を通して長期的にゲーム制作全般に携わっていくのがゲームプランナーの仕事です。

ゲームプランナーに求められるスキル・能力

1章ではプランナーの仕事内容についてご紹介しました。
次に、実際にプランナーとして働くうえで求められるスキルについて解説していきます。

マネジメント能力

ゲーム制作には多くの人が携わるため、チームをまとめる力が重要です。マネジメントスキルは、プロジェクト全体のスケジュールや進捗管理を行う際や、さらにはメンバーのモチベーション維持管理においても必要なスキルです。

コミュニケーション能力

ゲームプランナーは開発メンバー同士をつなぐ役割を担います。情報を共有したり、チーム内で意思疎通を図るためにゲームプランナーは欠かせない存在であり、業務を円滑に進めるにはコミュニケーション能力が大切です。

論理的思考力

企画したゲームについてプレゼンテーションを行う場面が登場します。
その際に、説得力のあるプレゼンを行うためには自分のセンスや感性に任せるのではなく、「論理的思考力」を用いて説明することが必要です。

ゲームの製作決定権を持つ人に納得してもらうために「なぜこの企画をしたのか」「市場のニーズはどれ程あるのか」など、しっかりと根拠をもって説明できる力が求められます。

柔軟な発想力

ゼロの状態からゲームを制作するうえで柔軟な発想力は欠かせません。
これまでに無かった世界観や新要素を生み出し、ユーザーがプレイしていて「驚き」や「楽しさ」を提供することが大切です。

ゲームを作るうえでの発想力の豊かさを鍛えるために、実際に自分自身の手でより多くのゲームをプレイし、「プレイヤーとしての視点」と「ゲームプランナーとしての視点」を同時に養うと良いでしょう。

ゲームプランナーになるには

では実際に、ゲーム業界で活躍するシナリオライターになるにはどのような手順を踏めば良いのでしょうか?
今回は、ゲーム業界での経験あり、なしの2パターンに分けてご紹介します。
あなたの現状に合った方法を参考にしてみてください。

業界経験者の場合

既に現在ゲーム業界経験者で、他職種からのキャリアチェンジを考えている人もいるのではないでしょうか。

例えば、ゲームテスターやデバッガーからゲームプランナーを目指すことが可能です。
「ゲームプランナーの仕事内容」でもご紹介したように、ゲームプランナーは試作品の検証作業を行うことがあります。
その際に求められる視点やスキルを、ゲームテスター・デバッガー経験者は強みとしてアピールすることが可能です。

ほかにも、ゲームプログラマーからプランナーになるというルートもあります。
どんな職種においても、プランナーに求められるスキルを現職で身に着けておくことで、転職活動をスムーズに行うことができます。

業界未経験の場合

では、業界未経験者からゲームプランナーになることは可能なのでしょうか?
結論からお伝えすると…可能です!

ゲーム業界未経験の場合でも、デザイナーやプログラマーとプロジェクトを進める仕事をしている方(例:プロジェクトマネージャーやプロジェクトリーダー)であれば、その時に培われたコミュニケーション力やマネジメントスキルをアピールすることができます。

ただ、いきなりゲームプランナーを目指すことはハードルが高いので、まずはゲームプランナーアシスタントとして経験を積んだり、ゲームプランナー養成コースを開設している専門学校やスクールへ入学することもおすすめです。

専門学校に通うメリットは、ゲームプランナーとして働く上で必要となるノウハウをゼロから徹底的に学べるという点です。企画書や仕様書の作成方法など、ゲームプランナーの重要な業務について学ぶことができます。

さらにはゲーム業界とのパイプを持っていることから、就職や転職が有利になる点においても専門学校は大きな魅力といえるでしょう。

ゲームプランナーに資格は必要?

ゲームプランナーになるための必須資格というものは存在しません。ですが、資格を取得していると知識のアピールができ、他者との差別化やスキルアップにつながります。
そこで、おすすめの資格を「デザイン」「プログラミング」の2つに分けてご紹介します。

デザインに関する資格

Illustrator®クリエイター能力認定試験

この資格はAdobeの編集ソフトである「Illustrator」を活用してコンテンツを制作できるスキルを示すものです。
ゲーム制作においてIllustratorは、ロゴやテキスト作成などで使用します。
試験は「スタンダード」と「エキスパート」の2つの難易度が用意されているため、自分のレベルに応じた難易度の試験を受験することが可能です。

Illustrator®クリエイター能力認定試験公式サイト
https://www.sikaku.gr.jp/ns/il/

Photoshop®クリエイター能力認定試験

この資格はAdobeの編集ソフトである「Photoshop」を活用してコンテンツを制作できるスキルを示すものです。
Photoshopは写真の加工やイラストの修正・合成で使用されるソフトです。
試験はIllustratorと同様に「スタンダード」と「エキスパート」の2つのレベルが用意されています。

Photoshop®クリエイター能力認定試験公式サイト
https://www.sikaku.gr.jp/ns/ps/

プログラミングに関する資格

Unity認定資格

Unityとは、Unity Technologies社が開発したゲームエンジンです。ゲームエンジンとは、誰でもゲーム開発が行える統合開発環境を指します。
多くの機能を無料で使えるUnityは人気が高く、世界的にもトップクラスのシェアを誇ります。
Unity認定には4つのレベルに分かれています。さらに各レベルごとにも複数の科目があり、受験者のレベルに応じて受験できます。

Unity認定資格公式サイト
https://unity.com/ja/products/unity-certifications

情報処理技術者試験

情報処理技術者試験とは、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が実施しているITに関する国家資格です。
情報システムを構築・運用する「技術者」から情報システムを利用する「エンドユーザ(利用者)」まで、ITに関係するすべての人を対象とした試験です。
情報技術の背景として知るべき原理や基礎となる知識・技能について、幅広く網羅しているため、こうしたIT知識は企画書や仕様書を書く際にも役立ちます。

IPA公式サイト
https://www.ipa.go.jp/shiken/index.html

ゲームプランナーの働き方

就職先

ゲーム業界には「パブリッシャー」と「デベロッパー」という大きく分けて2種類の会社が存在します。

パブリッシャーは、ゲームの企画・開発から宣伝・販売までを担当します。任天堂やバンダイ・ナムコなどのような企業がこれにあたります。

一方で、デベロッパーは、ゲームの開発を担当します。
「パブリッシャーがゲームを企画」→「デベロッパーがゲームを開発」→「開発されたゲームをパブリッシャーが販売」という流れです。

ゲームプランナーは上記どちらの形態の企業にも就職することが可能ですが、
「企画開発から販売まで、全工程に携わりたいのか」または「開発に重きを置いて制作したいのか」などを吟味して就職先を決めることをおすすめします。

雇用形態について

ゲームプランナーの求人は、正社員、契約社員、派遣社員、フリーランス、アルバイトなどさまざまな形態で募集されています。

正社員は就業先と無期雇用契約を結ぶ一方で、契約社員と派遣社員には雇用期間が設けられています。

契約社員と派遣社員の大きな違いとして「雇用主が就業先企業かそうでないか」が挙げられます。契約社員の雇用主は就業先企業で、派遣社員は派遣元となります。

ゲーム業界においても、さまざまな雇用形態で働くことが可能です。自分に適した雇用形態・働き方を見つけていきましょう!

ゲームプランナーの給料

ゲームプランナーの平均年収は約523万円です。
月給換算で44万円、初任給は23万円程度が相場のようです。派遣社員は平均時給が2023円、アルバイト・パートは1101円となっています。

国税庁の令和4年の調査では日本の平均年収は458万円であるため、ゲームプランナーの年収は企業の規模や経験などによって異なるものの、相場よりも高いことがわかります。

参考:求人ボックス 給料ナビ(2024年4月11日時点)

ゲームプランナーのキャリアパスについて

ゲームプランナーからのキャリアパスとして主に「ゲームディレクター」や「ゲームプロデューサー」が挙げられます。

ゲームディレクター

プランナーと職務が重なる部分もありますが、ゲームディレクターは、いわば現場監督とも言える存在です。制作を行ううえで、プランナーやプログラマー、デザイナーなど多くのチームメンバーを統括して指揮を取ります。

ゲームプロデューサー

ゲームプロデューサーは、プロジェクトの総責任者です。仕事内容は予算の管理、チームメンバーのスケジュール調整などのマネジメント業務にはじまり、市場調査、企画、広報活動など、さまざまな分野を統括する仕事です。

プロデューサーはゲームディレクターよりも上のポジションですが、実際に現場に出てメンバーをまとめ、ゲームの品質向上を図るのはゲームディレクターの仕事となります。

まとめ

本記事では、ゲームプランナーの仕事内容や求められるスキル、未経験からの転職方法などをご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。

ゲームプランナーは自分の企画したゲームを世に送り出すことのできる魅力的な職種です。
未経験からゲームプランナーを目指すことももちろん可能であり、その場合は、まずアシスタント業務を通して業界経験を積んでいくことでゲームプランナーへの道は拓かれます。

そして、この職種は企画立ち上げからリリース後の運用まで携わるので、ゲーム業界を盛り上げていく一員としてさまざまな場面で活躍することが期待されています。
そのためには、普段からゲーム市場の動きや流行に対して意識的にアンテナを張ることが必要です。
そして、キャッチしたトレンドをもとにユーザーの視点と作り手の視点、両方を持ってアイデアを生み出せる人におすすめの職種です。

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