業界知識

25.05.20

【ゲーム業界】プロ並みの加工ができるエフェクトツールまとめ

かっこよくて魅力的なゲームには、必ずゲームをより盛り上げるエフェクト技術が使われています。
ゲーム好きな人であれば一度は「自分もこんなゲームを作ってみたい」と感じたことがあるのではないでしょうか?

しかし、どのソフトを使えばいいのか、具体的にどんな機能を使えばいいのかなど分からないことも多いですよね。
そこで、今回は数あるエフェクトソフトのなかでもゲーム業界での需要が高く「これを抑えればバッチリ!」という5つのソフトを、それぞれご紹介します!

エフェクトとは

まずは、エフェクトについてご紹介します。
エフェクトとは、視覚的・聴覚的・感情的な影響を与えるための演出や技術のことです。
具体的には、主に爆発、炎、煙、雷、水、光などの自然現象やイメージをCGを用いて演出することで、ゲームの魅力をよりプレイヤーへ伝えることができます。

参考 
【エフェクトとは?】広告用語集
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エフェクト制作ができるおすすめソフト5選

それでは、エフェクトを作るためにはどんなソフトを使えばよいのでしょうか。
今回は、ゲーム業界でエフェクト制作の際に多く使用されているおすすめソフトを5つご紹介します。

①Maya

Maya(マヤ)は、3DCGに必要なモデリング・アニメーション・レンダリングなどの手順すべてをサポートしており、プロの現場で使用されている「ハイエンドクラス」のソフトです。
エフェクト制作においては、爆発で飛び散る破片や複雑な魔法陣といった3Dモデルの作成、煙・炎・液体などのリアルな物理シミュレーションに活用されます。

数ある3DCGソフトの中でも大きなシェアを占めており、ツールの豊富さや複雑なコマンドがなく、直感的に操作ができるため、初心者でも扱いやすいソフトといえます。

▽Mayaに関してはこちらの記事でも詳しくご紹介しています。

②After Effects

After EffectsはAdobe社が販売している、映像加工に特化したソフトウェアです。
ゲーム業界に限らず、映画やテレビ番組の映像加工、CM制作、アニメ、Webなどの幅広いコンテンツ制作に利用されており、エフェクト制作においては炎や衝撃波といったテクスチャアニメーション(フリップブック素材)の作成、光のエフェクト加工、最終的な映像表現の調整に絶大な効果を発揮します。

また、Mayaなどで作成した3D素材を読み込み、2Dエフェクトとして仕上げることもでき、汎用性が高くいため多彩なプラグインにより表現の幅を大きく広げられるという点で、多くの開発現場で重宝されています。

▽After Effectsに関してはこちらの記事でも詳しくご紹介しています。

③SPARK GEAR

SPARK GEAR(スパークギア)はSPARK社が開発する、「ハイクオリティで臨場感あふれる3Dエフェクトをスマホゲームで展開する」ための企業向けツールです。
メンテナンスにかかるコストを大幅に削減したい、大量にエフェクトを制作したい、リソースの管理を簡単にしたいなど、制作者が抱えやすい問題を一気に解決できるツールでもあります。
また、他のソフトに比べて価格は高めですが、上記課題を抱えている人には魅力的なソフトです。

▽SPARK GEARに関してはこちらの記事でも詳しくご紹介しています。

④BISHAMON

BISHAMON(ビシャモン)とはMATCHLOCK(マッチロック)社が提供している、3D空間上にエフェクトを作成することに特化したポリゴンベースのツール・ミドルウェアです。
画面操作や操作手順がわかりやすいことや、従来のソフトでは必要であった工程を省きながら高クオリティなエフェクト制作をすることができる点がおすすめのソフトです。


▽BISHAMONに関してはこちらの記事でも詳しくご紹介しています。

⑤Shuriken

Shuriken(シュリケン)とは、ゲームエンジンであるUnityの中に搭載されているツールの一つです。
パーティクルシステムツールとも呼ばれており、ゲームエンジンの中でも世界最大級のシェアを誇るUnityで利用できることから、多くの人が使用しているゲームエフェクト制作ツールです。

作業を効率化できるモジュールの種類は24個あり、全てのモジュールを使いこなせるようになるには時間がかかりますが、操作感は分かりやすいものとなっており、今から始めたいという未経験の人にもおすすめできるソフトとなります。

▽Shurikenに関してはこちらの記事でも詳しくご紹介しています。

各ソフトの特徴

次に、「Maya」「After Effects」「SPARK GEAR」「BISHAMON」「Shuriken」それぞれの特徴についてさらに詳しくご紹介していきます。

特化していること

Maya

Mayaは、ツールセットが豊富な点が特徴的で、操作に慣れてきて表現の幅が広がることでより効果的なアニメーションやキャラクター作成をすることができます。
また、自分でプログラムを設定する技術があれば、スクリプトから新たな機能を追加することができるため、他のソフトとは異なる自分好みのソフトにカスタマイズすることも可能です。

「Arnold(アーノルド)」という付属ソフトを使えば、モデル制作からレンダリングまで一気に制作を行うことができたり、3DCG業界のワークフローがWindowsになっている中でMacにも対応しているなど、多くの特徴があります。
これらのことから、数ある3DCGソフトの中でも大きなシェアを占めていることが納得のソフトといえます。

After Effects

After Effectsは「素材作り」を得意としており、エフェクト制作から合成までソフト内で完結し、豊富なエフェクトでイメージ通りの表現が可能です。
また、映像の色調補正といった機能も備わっており、後から動画のイメージを変えたい場合にも重宝します。

そして、ビジュアルエフェクト(VFX)やモーショングラフィックスといった様々な表現をすることが可能な高性能ソフトのため、初心者では扱うことが困難なように感じる人も多いかもしれません。
しかし、After Effectsには無料のプラグイン(拡張機能)やテンプレートもたくさんあるので、それらを利用する事で初心者でも簡単に映像加工を楽しむことができます。

SPARK GEAR

SPARK GEARの1番の特徴は、対応している動作環境が幅広いことです。
UnityやUnrealEngine、Cocos2d-xといったゲーム開発エンジンを始め、iOSやAndroid、Windowsなどのハードまで、多くのプラットフォームに対応しています。

さらに、さまざまなプラットフォームにも対応しており、一度制作したデータはそのまま違うプラットフォームで有効活用できるため、作業環境がMacとWindowsなど異なる場合でも安心して制作を進められます。

また、ライブラリが充実していることも、SPARK GEARの特徴のひとつで、その数は700種類以上です。
搭載される素材はアップデートとともに進化し、素材を組み合わせるだけで瞬時にエフェクトを制作できるため、とても便利な機能といえます。

BISHAMON

大きな特徴は、画面操作や操作手順が分かりやすく、「回転」「移動」「カーブ」「速度」などの操作が一貫していることです。
画面操作が分かりやすいことから、画面上で試行錯誤を何回も繰り返すことができます。
それにより、従来の「エフェクト作業であるデザイナーが原画を書き、プログラマーがその原画に基づいてプログラムに落とし込む」という作業を省くことができます。

また、ミドルウェアのため、さまざまなゲームエンジンと連携できる点も特徴です。
ミドルウェアとは、ソフトウェアとアプリケーションの接続を効率よくするためのソフトウェアの一種で、BISHAMONをゲームエンジンと連携することで、エフェクトデザイナーが直接ゲーム内でBISHAMONを使用しエフェクトを制作することが可能になります。

幅広いプラットフォームに対応しているため、凝って作ったエフェクトをさまざまなゲームに落とし込むことができ、新たなコンテンツ作成にすぐに対応できるというメリットもあります。

Shuriken

Shurikenは、パーティクルシステムツールという「パーティクル(粒子)」と、パーティクルの発生源である「エミッター(放出器)」を組み合わせて、さまざまなエフェクトをシミュレートすることができるシステムを使用します。
パーティクルを設定するだけで、目に見える自然現象から想像上の現象まで、あらゆる表現をすることが可能です。
また、すぐに使えるパーティクルのパッケージも存在しているため、未経験の人でもすぐに流動的で難しいエフェクトを簡単に制作できます。

さらに、制作を快適に行えるモジュールが24種類も用意されており、メインモジュールの他にもそれぞれのモジュール設定もあるので、エフェクト表現の幅広さは他のソフトと比較してもかなり高いといえます。

習得のしやすさ

習得のしやすさを一番重視するのであれば最も扱いやすいのは「BISHAMON」です。
特徴でご紹介したパラメーターの操作手順が一貫していることや、従来のエフェクト作業の工数を省くことができるなど、使いづらい点がほとんどないことがBISHAMONの強みです。

また、Mayaも3DCGソフトの中で大きなシェアを占めているため、公式サイト・オンラインコミュニティ・書籍・チュートリアル動画など、多くの情報が手に入りやすいというメリットがあります。

業務で使用するレベルまで習得したいという方は、スクールやオンライン講座での受講をおすすめしますが、まずは簡単にエフェクトツールに触れてみたいなら「BISHAMON」や「Maya」から始めてみるのが良いでしょう。

価格/料金プラン

それぞれの価格・料金プランについてご紹介します。

価格/料金プラン
BISHAMON

有料
スタンドアローンライセンス

66,000円(税込)


サブスクリプションライセンス

13,200円/月(税込)
1年契約


インディーズ版

27,500円(税込)※1

Maya 有料
36,300円/月(税込)※2
After Effects 有料
3,280円/月(税込)※3
SPARK GEAR 有料
初期費用100万円+月額20万円※4
Shuriken 有料
年間66,880円(税込)/Plusプラン※5
(※2025年5月8日時点)
※1:BISHAMONは元々商業用に開発されたツールの法人用ソフトとなります。こちらでは個人用に販売されている「BISHAMON Personal版」の価格を紹介しています。
※2:月額以外にも多数の料金プランがあり、年間契約することで費用を抑えることができます。
※3:他の同社製品とセットになったコンプリートプランもあります。
※4:法人向け製品ライセンスのみです。
※5:こちらはUnityの価格となります。主なプランはStudent・Personal・Plus・Pro・Enterpriseの5つであり、収益によって利用できるプランが異なります。

料金プランのみに注目する場合は、お試し期間がある「After Effect」が比較的はじめやすいといえます。Adobe製品は7日間の無料トライアルがあるので、自分に合わない場合は解約することができるため、まずは使ってみて決めるとよいでしょう。

そのほかにも、どのソフトも複数のプランを用意していることがほとんどなため、自分にあったプランを的確に選択すればさらに価格を抑えることが可能です。

参考
マッチロックストア公式サイト
Autodesk公式サイト
Adobe公式サイト
株式会社スパーク公式サイト
Unity公式サイト

関連職種

3DCG制作ソフトは多くありますが、本記事で紹介した5つのソフトは、特にゲーム業界での需要が高いソフトとなるため、使いこなせることで転職や就職を有利に進めることができるでしょう。

実際に、下記の職種での活躍が期待できます。

・モデラー(背景、キャラ)
・モーション、エフェクトデザイナー
・アニメーター
・レベルデザイナー
・コンポジット

さまざまなエフェクトツールを使いこなせることは、周りと差別化でき、自分の市場価値を高めることにつながるので、ゲーム業界での活躍を目指している人は、たくさんのソフトにチャレンジしてみてください。





まとめ

本記事では、数多くあるエフェクトツールのなかでも、習得すればゲーム業界で即戦力となれる需要の高いソフトについて、それぞれの優れたポイントや魅力についてご紹介してきました。

エフェクトは、プレイヤーをゲームの世界に引き込むために必要不可欠です。
高性能なソフトが多くでてきたことで、昔に比べて今では未経験でもプロなみのエフェクトを作ることが可能になってきているので、気になる方はこれを機に、本格的に習得を検討してみてください!

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著者・監修情報

Confidence Creator 編集部

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