業界知識

25.01.10

Live2Dとは?できることやメリット、活用事例を紹介

Live2Dは、イラストの良さをそのままにキャラクターに動きをつけることのできるツールで、VTuberのモデル制作などで用いられます。

本記事では、VTuberのモデル制作以外にもさまざまな用途で使用されるLive2Dについて、できることやメリット、作成方法から活用事例までご紹介します。

Live2Dとは

Live2Dは、2Dイラストを動かすことに特化したアニメーションソフトで、事前に用意したイラストをそのまま使用し立体的なアニメーションをつけることができます。

Live2Dのアニメーションでは、イラストを髪・顔・腕・胴などに細かくパーツ分けし、そのパーツそれぞれに動きを設定することでアニメーションを制作します。
つまり、パーツ1つ1つの「面」を動かすことで動きを表現します。

パーツ分けを細かく設定することでより滑らかな動きを表現できるだけでなく、瞬きや表情の変化といった細かいモデリングもできるため、VTuberのモデル制作でも多く使用されています。

Live2Dの特徴

①イラストの原画を動かすことができる

Live2Dの1番の特徴ともいえるのが、イラストの原画をそのまま動かすことができる点です。

前提として、3DCGを用いて同じようなモデルを制作することもできますが、3Dアニメーションの場合、原画を基に一から新しくモデルを作るためどうしても原画との違いが生まれてしまいます。

しかし、Live2Dは用意したイラスト(=原画)をパーツ分けし、それぞれのパーツに動きをつけることでアニメーションを制作します。
そのため、イラストの原画のタッチ・雰囲気・ディテールを損なうことなくアニメーションをつけることが可能です。

②活用できる幅が広い

「Live2DといえばVTuberの立ち絵」と思い浮かべる方も多いと思いますが、Live2Dはこれ以外にも多くのものに用いられています。

例えば

・ゲーム開発
・アニメー制作
・デジタルサイネージ広告

などが挙げられます。

Live2Dは、ゲームエンジンのUnityやUnreal Engine、Webブラウザなど幅広い環境で動作するため、さまざまな場所で活用することができ、ゲーム・アニメ・広告などの業界でも需要のあるツールです。

Live2Dのメリット

Live2Dにはさまざまなメリットがありますが、ここでは4つのメリットをご紹介します。

①素材の用意が楽

Live2D以外のツールを使用して2Dアニメーションを制作する場合、何枚もイラストを描いてそれを動かすことで動きを表現します。そのため、「腕を上げる」という動作1つでも何枚もイラストを用意しなければなりません。

一方、Live2Dでは、1枚のイラストをパーツ分けして動きをつけるため、原画を1枚用意するだけで良いので素材の用意が非常に楽といえます。

②複数メディアに展開してもビジュアルの統一ができる

最近では、アニメの原作から動画・アプリ・ゲームなど各種メディアに展開されることが増えましたが、各メディア毎にキャラクターをモデリングしなおしているため、メディアによってビジュアルが異なる場合も多くあります。

しかし、Live2Dは汎用的なファイル形式をサポートしているだけでなく、対応しているプラットフォームも幅広いため、1つのモデルで複数のメディアに展開することができ、各メディアにおけるビジュアルのイメージを統一できます。

③操作が直感的で未経験でも扱いやすい

「アニメーション」「モデリング」と聞くと難しく感じる方も多いと思いますが、Live2Dは直感的なツールであるため、これまでに2D・3DCGに触れたことが無い方でも比較的簡単に習得できます。

④イラストが書けなくてもアニメーションを作れる

「①素材の用意が楽」でも触れましたが、いままでのアニメーションは「腕を上げる」という動作を表現するためには自身でイラストを複数枚描く必要がありました。

しかし、Live2Dは原画1枚があれば良いため、自分でイラストが描けなくとも他の人が描いたイラストを利用してアニメーションを制作できます。
実際に、商用利用されているLive2Dを用いた作品も、原画と動きをつけている人が異なる場合も多いため、「絵を描くのは苦手だけどアニメーションに挑戦したい」という方にもおすすめです。

Live2Dの活用事例

Live2Dは実にさまざまな分野で活用されています。

▮VTuberのモデル・立ち絵

▮ゲーム
 『プロジェクトセカイ カラフルステージ feat.初音ミク』:セガ、Colorful Palette
 『メメントモリ』: バンク・オブ・イノベーション
 『桃太郎電鉄~昭和 平成 令和も定番!~』:コナミ
 『崩壊:スターレイル』:HoYoverse

▮アニメ
 『「鬼滅の刃」刀鍛冶の里編』

上記は一例ですが、ゲームだけをとっても多くの作品で使用されており、最近ではアニメでの活用も増えています。

Live2Dを用いた作り方

では実際にどのように制作していくのでしょうか。ここでは簡単に解説していきたいと思います。

①パーツ分け

原画を1枚用意し、髪・顔・体などの動かしたい部位ごとにパーツ分けを行います。
例えば、腕の中でも肘上・肘下・手首・指の関節というようにパーツ分けの部位を増やして細かく設定するほど、よりなめらかな動きを再現できます。

②モデリング

パーツ分けをおこなったら、Live2Dモデルを制作します。
モデリングができたら、パーツ毎にパラメーターを設定することでそれぞれの可動範囲を決めます。

③アニメーションをつける

髪揺れを付けることができたり、口パクの動きなどを自動的に生成してくれる機能が搭載されているので、そういった機能を使いながら、出来上がったモデルにアニメーションをつけます。

もちろん、パラメーターを細かく調整することで、髪や服の裾の揺れをより自然に見せることもできます。

Live2Dの学習方法

ここからは、Live2Dを学ぶ方法を3つご紹介します。

①公式の学習コンテンツを活用する

Live2Dは公式サイトにて初心者向けのマニュアルやチュートリアルが用意されています。
また、「Live2D クリエイターズフォーラム」では、クリエイター同士が制作に関わる質問を投げかけ合ったり交流ができるサイトもあるため、まずは公式サイトを用いて学習を進めると良いでしょう。

また、上記は無料で利用できますが、「もっとしっかり学びたい」「Live2Dのプロになりたい」という方には月額制のオンライン講座も用意されています。

②YouTubeなどで独学する

公式サイト以外にも、YouTubeや書籍でも学習可能です。

例えば、図を用いてゆっくり学びたいから書籍、実際の画面や動かすところを見て学びたいから動画、といったように、ご自身の学習スタイルや身に着けたいレベル・分野に合わせて学習できます。

③スクールやオンライン講座を利用する

一部の専門学校やオンラインスクールではLive2Dの講座が用意されています。
1日で学ぶものもあれば、数週間・数か月かけて学ぶものなど形態はさまざまです。

独学とは異なり、わからない部分を講師に直接尋ねることができたりプロのアドバイスをもらえるため、サイトや本での独学に不安がある方にもおすすめです。

料金

Live2Dは、基本サブスクリプション型で、年間プラン・単月プラン・3年間プランの3つのプランが用意されています。
(※金額は2025年1月8日時点)

プラン 料金
年間プラン(更新可能) 年額15,708円(税込)※2
単月プラン(更新可能) 月額2,288円(税込)
3年間プラン(3年間のみ利用可能) 40,392円(税込)


※2:年間プランは、使い続けることで割引され、2年目:12,936円(税込)、3年目以降:11,748円(税込)で利用できます。

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比較的低スペックのPCでも動かせますが、メモリ8GBのグラフィックス制作用のPCであれば十分です。もちろんWindows・Macどちらにも対応しています。

以下に必要なPCスペックの機能一覧を掲載しておくので、是非参考にしてください。

CPU Core i5以上
OS Windows10、11以上
macOS Monterey・Ventura、Sonoma、Sequoia
メモリ 4GB以上(8GB以上推奨)
ストレージ 1GB以上
GPU NVIDIA GeForce GTX 950以上
ディスプレイ 1440×900ピクセル以上・32bitカラー以上
(1920×1080ピクセル推奨)

参考:Live2D Euclidマニュアル 動作環境を確認する
https://docs.live2d.com/euclid-editor-manual/required-spec/

また、Core i7以上や、メモリが8GB以上と言われることもあります。
Live2D自体は比較的高スペックを要求しないため、Live2Dを用いて何を制作したいのかをベースにPCを選んでも良いでしょう。

Live2Dを使う職種

Live2Dは、VTuberなどの映像業界だけでなくゲーム業界でも必要なスキルになっており、主に2Dデザイナーイラストレーターが使用します。

特に、VTuberのモデル制作やスマホ向けゲームの開発に興味のある方は、積極的に身に着けると良いでしょう。

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また、ゲーム業界の2Dデザイナーの場合、同じ2Dアニメーションソフトでありながらゲームに特化したSpineも合わせて学ぶことをおすすめします。

▼Live2DとSpineはこちらの記事で比較しています!

まとめ

Live2Dは近年のアニメ・ゲーム業界で必要とされているツールです。
VTuber、ゲーム、アニメ、広告とさまざまな分野で活用できるため、「2Dアニメーションに携わりたいけど業界はまだ決められていない」という方にもおすすめのツールです。

比較的安価でダウンロードできるので、ぜひLive2Dを使用して思いのままにアニメーション制作をしてみてください!

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