
ゲームプランナーとは、ゲームの企画や運営を行う職種ですが、担当する領域によって「運営プランナー」と「開発プランナー」に細分化されることもあります。
本記事では、ゲーム・エンタメ業界に特化した総合人材サービス『Confidence Creator』に掲載している案件を参考に、ゲーム業界の運営プランナーについて仕事内容や求められるスキル、なるための方法などをご紹介します。
運営プランナーとは
運営プランナーは、オンラインゲームやソーシャルゲームといったリリースしてからも定期的にアップデートや調整が入る「継続型タイトル」の運営を行います。
ユーザー/ダウンロード数の向上やタイトルの認知拡大などを行うとともに、既存のユーザーの離脱を防いだり課金してもらえるシステムを考えるなど、リリースされたゲームを育てる役割を担います。
開発プランナーとの違い
開発プランナーは、新規開発において企画立案や仕様書の作成、企画の進行までを担当します。
運営プランナーがゲームを育てる役割であるのに対し、開発プランナーはゲームを生み出す役割であるといえます。
仕事内容
ゲームの運営と言っても、さまざまな業務があります。
ここでは、運営プランナーの仕事内容を4つ解説します。
①ゲーム内イベントやキャンペーンの企画と仕様作成
1つ目が、ゲーム内イベントやキャンペーンの企画と仕様(仕様書)の作成です。
例えば、
- 期間限定のピックアップガチャ
- 友達紹介でダイヤをプレゼント
- 新マップの企画
- 人気アニメなどとのコラボ
などが挙げられます。
企画立案の後はガチャの排出率を決めたり、新マップや新キャラが出る場合はレベルデザインも行います。
▼レベルデザインについてはこちらの記事で詳しく解説しています!
②数値分析と改善
2つ目が数値分析と改善です。
例えば、ユーザー数やゲームのダウンロード数、課金額など、具体的な数値をKPIとして設定し、目標達成に向けてイベントやキャンペーンの企画を行います。
イベントやキャンペーンを実施した後は、結果としてでた数値を分析し、必要に応じて改善案を検討しPDCAサイクルを繰り返します。
③ヘルプやお知らせ作成
3つ目がゲーム内のヘルプやお知らせの作成です。
ゲームに関連するよくある質問をまとめてヘルプページを作成・更新したり、アップデートや調整を行う際一時的にゲームにアクセスできなくなることや、アップデート完了後はアップデート内容をユーザーにお知らせします。
④運営スケジュールの管理
最後4つ目が運営スケジュールの管理です。
進行管理とも言い、リリース後どのようなタイミングでどのような施策を行うのかをスケジュール立てたり、予定通りスムーズに開発が進むよう調整を行います。
求められるスキル
運営プランナーの仕事内容がわかったところで、次に求められるスキルを5つ解説します。
①ゲームへの理解力
1つ目が、ゲームへの理解力です。
運営プランナーは、よりよいユーザー体験を作るために担当するタイトルへの知識や興味が求められます。
このゲームがどんなゲームでどんなところに面白さがあるのかを理解しユーザーのニーズを知ることは、イベントなどの企画立案やレベルデザインに役立ちます。
そのため、スマホゲームの担当であれば複数のスマホゲームをプレイすることはもちろん、別ジャンルや異なるプラットフォームのゲームをプレイすることもおすすめです。
②流行やニーズをインプットする力
2つ目が世間の流行やユーザーのニーズをインプットする力です。
SNSや攻略サイトのコメント欄などでは、実際にプレイした人の感想や意見を見ることができます。
日頃からそういった情報を収集しておくことで、ユーザーが求めているものを企画・提供できるでしょう。
③ツールの操作
3つ目がOfficeソフトやゲームエンジンといったツールを扱うスキルです。
Officeソフトは、企画書・仕様書の作成やスケジュール管理などで使用し、ゲームエンジンはゲームへの各種実装や実装後の動作チェックなどで使用します。
そのため、どちらも基本的な操作を身に着けておくことがおすすめです。
また、使用するゲームエンジンはゲームのジャンルやプラットフォームによって異なるため、これからゲームエンジンを習得したい方はご自身の希望するジャンルやプラットフォームに適している方から触れてみると良いでしょう。
▼ゲーム業界でよく使用されるゲームエンジンについてはこちらの記事で詳しく解説しています!
④柔軟性とスピード感
4つ目は、その時の状況に合わせて柔軟に対応する力です。
ゲームはリリース前に、デバッグという不具合が無いかをあらかじめテストする作業が行われます。
しかし、完全にバグを取り除くことは難しいため、リリース後やアップデート後にバグが見つかる場合もあります。
そういったときに、既に決まっているスケジュールも進行しながら臨機応変にユーザー対応をしたり、クリエイターへ伝達し、早期にバグを修正することが重要です。
また、新しいイベントやキャンペーンなど、既存のものにとらわれない企画を考えるための柔軟な発想力も必要です。
▼デバッグについてはこちらの記事で詳しく解説しています!
⑤調整力、コミュニケーション力
最後の5つ目が調整力とコミュニケーション力です。
ゲームは開発〜リリースにおいてもスケジュールが定められますが、リリース後もイベント開催などの運営スケジュールが定められます。
決まったスケジュールの中で、デザイナーやプログラマーといった他部署と連携をとって滞りなく運営を行うための調整力と、円滑に調整を行うためのコミュニケーション力が重要です。
向いている人の特徴
運営プランナーに向いている人にはいくつかの特徴があります。
ここでは、4つの特徴をご紹介します。
①ユーザー目線を持てる人
1つ目が、ユーザー目線を持てる人です。
ユーザー/ダウンロード数の向上やタイトルの認知拡大、既存のユーザーの離脱防止、課金してもらえるシステムを考えるなど、運営プランナーの業務の先には常にユーザーが存在します。
そのため、常にユーザー目線を持って企画立案や施策検討ができる人が向いています。
②課題を見つけて解決することが得意な人
2つ目が、課題の発見や解決が得意/好きな人です。
運営プランナーは、施策の結果から、どのような改善点があるのか・それを改善するためには何が必要かを関連付けて考え、より良いゲーム運営を行います。
そのため、課題を見つけるだけでなく解決まで行うことが得意だったり、他の人が見つけられない課題を見つけることができる人に向いています。
③数字に強い
3つ目が、数字に強いもしくは数字を扱うことに抵抗が無い人です。
ユーザー数、ダウンロード数、ユーザーの定着数、課金額など、運営プランナーは常に数字を見ながら仕事をします。
そのため、数字に苦手意識が無い人が求められます。
また、数値分析に役立つマーケティングや統計といった知識があると歓迎される場合があります。
④日常的にゲームをプレイしている人
4つ目が、日常的にさまざまなゲームをプレイしている人です。
「求められるスキル」の部分でも少し触れましたが、運営プランナーはよりよいユーザー体験を作るために担当タイトルへの理解が求められます。
そのため、日常的にさまざまなゲームをプレイすることで、担当タイトルの特徴や面白さを理解しやすくなるでしょう。
さらに、他のゲームに触れることは新しい企画や施策のアイデアにも繋がります。
そのため、ジャンルやプラットフォームを問わずゲームが好き・よくプレイする人に向いています。
運営プランナーになるには
運営プランナーになるには、直接運営プランナーの求人に応募する方法と、他の職種を経てからなる方法があります。
ここでは、どのような職種から運営プランナーになれるのか2つご紹介します。
①プランナー/アシスタントプランナーからなる
1つ目がプランナーもしくはアシスタントプランナーからなる方法です。
プランナーは企業やプロジェクトによって運営/開発と細分化されることがありますが、細分化されずにどちらの領域もまとめて担うことも多く存在します。
そのため、プランナー/アシスタントプランナーとして開発と運営どちらにも携わってから、運営プランナーにシフトチェンジするケースがあります。
例えば、開発初期はプランナーとして携わっていたが、開発規模の拡大に伴って運営サイドを専任することになる場合などです。
こういった場合、初期段階からタイトルについて理解や知識があるため、よりシフトしやすいでしょう。
▼プランナーになる方法はこちらの記事で詳しく解説しています!

②カスタマーサポートからなる
2つ目が、カスタマーサポートから運営プランナーになる方法です。
カスタマーサポートは、主にユーザーからの問い合わせ対応や対応方針の決定を行う職種で、対応力やさまざまな運営タイトルへの理解が求められます。
「ユーザー対応=苦情処理」と思う方も多いかもしれませんが、カスタマーサポートは常にユーザーと触れ、生の意見を聞けるポジションです。
そのため、ユーザーの意見や感想を認知することは、運営プランナーの業務にも役立ちます。
▼カスタマーサポートについてはこちらの記事で詳しく解説しています!
まとめ
本記事では、ゲームのリリース後の運営を担う運営プランナーについて、仕事内容や求められるスキルをご紹介してきました。
運営プランナーは、常により良いユーザー体験を作りながら、長く愛されるタイトル運営を行うために、ホスピタリティが求められる職種です。
「自分の手でゲームを育てたい」「もっと人気のあるタイトルにしたい」という方は、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
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