ゲームには実際にプレイする部分(インゲーム)の他にストーリーの説明や登場人物同士の会話のシーンが存在します。それが「カットシーン(イベントシーン)」と呼ばれるものです。実際にゲームをプレイする部分よりも、プレイヤーを思わず引き込むような会話のテンポやボリュームが重視されています。
今回はカットシーンについて、作り方や作る時のポイントを踏まえながらご紹介します。
ゲームのカットシーン(イベントシーン)とは
カットシーンとは、ゲームのオープニング/エンディングムービーや、プレイ以外のゲーム内のキャラクター同士の会話や、ゲームの世界観を解説したムービーのことを指し、イベントシーンと呼ばれることもあります。(以下:カットシーン)
また、ただゲーム内のストーリーのつなぎとしてカットシーンを作れば良いわけではなく、カットシーン1つがムービーとして見ごたえがあるよう設計することで、よりゲーム自体が面白くなったりやユーザーを没入させる重要な要素といえます。
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カットシーンの目的と役割
1.プレイ目標や状況の補足
カットシーンの1つ目の目的は、「プレイのゴールは何なのか」という目標や、キャラクター(主人公)がおかれている状況を補足し、プレイヤーに何をすればよいかをわかりやすく伝えることです。
例えば、冒険ものであれば、出発前に目指すべき場所の建物からそこに至るまでの道をさかのぼって見せたりすることです。そうすることで、プレイヤーは、「とりあえずあの建物にたどり着くことを目標に進めよう」とハッキリわかり、スムーズにゲームを進行できます。
2.ゲームへの没入感を高めたり感情移入をさせる
キャラクターの過去といった回想シーンなどもカットシーンにあたります。
回想シーンなどを入れることで、本編には入りきらない裏側を効果的に見せることができます。特に、キャラクターの会話やエンディングなどは、ゲームのストーリーを語るためのドラマ的な演出を担っており、ストーリーに深みを出すことはもちろん、あえて作り込み過ぎないことで足りない部分をプレイヤーに想像させることもできます。
そうすることで、プレイヤーはキャラクターやゲームの世界観に没入したり感情移入し、結果として面白さや満足度に繋がります。
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カットシーンの作り方
カットシーンの制作工程を大きく3つに分けてご紹介します。
1.絵コンテ、プリビズの制作
まずは、ゲームのシナリオに沿って絵コンテを作成します。絵コンテとは、シーンの説明と大まかなレイアウトに加え、画面全体の雰囲気や照明の当て方などを簡単にまとめたものを言います。
▼絵コンテについてはこちらの記事で詳しく解説しています!
さらに、絵コンテを基にプリビズを制作します。プリビズは、完成形をイメージできるようにするための仮映像のことを指し、プリビズを制作することで、完成してから大幅な修正を行う必要がなくなり作業効率もアップします。そして、プリビズの段階でわかりやすい状況になっているか、単調すぎず没入感が感じられるカメラワーク・ライティングになっているかをチェックします。
また、音楽ゲームやアイドルゲームなどライブステージ演出があるゲームの場合は、楽曲のコンセプトや動画/静止画どちらでも画面映えするかなども考慮します。
2.アニメーション制作
プリビズである程度イメージが固まったら3DCGツールやゲームエンジンを用いてアニメーションを制作します。ゲーム業界では、3DCGツールとしてMayaがよく使用されますが、他のツールでもカットシーンの制作は可能です。
▼ゲーム業界を目指す方におすすめの3DCGツールはこちらの記事で詳しく解説しています!
また、ゲームエンジンであるUnityやUnreal Engineにはカットシーンを制作するための機能が備わっており、Unityであれば「Timeline」、Unreal Engineであれば「Sequencer」「Niagara」が該当します。
3.仕上げ
アニメーションができた後は、エフェクトやサウンドを追加し仕上げを行います。この時、プランナー・プログラマー・デザイナーが協力してよりカットシーンやゲーム自体に魅力が出るよう調整を繰り返します。
▼ゲーム開発におけるエフェクトやサウンド制作についてはこちらの記事で詳しく解説しています!
カットシーン制作のポイント
実際にカットシーンを制作する際に重要なポイントはどのような点なのでしょうか。
4つのポイントを解説します。
1.ゲームジャンルに適した内容にする
例えば、アクションゲームの場合はゲーム全体がスピーディーに進むため、カットシーンを挿入する際はスピーディーさを損なわないように配慮しなければなりません。
一方、RPGでイベントシーンを挿入する場合は、ゲームのストーリーや世界観を解説する必要があるので丁寧さが求められます。例えば、会話のカットシーンを制作する場合カットシーンの演出のボリュームを、アクションゲームでは少なく、RPGでは多くするなどと変化をつけると効果的です。
2.ゲームの進行を妨げないようにする
ゲームのテンポや臨場感などゲームの進行に関わるあらゆる要素を考慮し、必要な場面で必要な量のカットシーンを挿入することが必要です。
あくまでもメインはゲームをプレイすることなので、程よい長さと速さを考えましょう。
3.インゲームとの連携をスムーズに
カットシーンからインゲームにそのままつなげるようなアニメーションでは、ゲームの世界観に没入でき、ストーリーの流れのままゲームをプレイできます。Unityの場合、TimelineのCinemachineという機能を用いてカメラの配置を複数設定し、それらの映像をスムーズにつなげることができる機能が備わっています。
4.カットシーンの賛否両論を考慮する
カットシーンは「圧倒的なビジュアルで思わずゲームを進める手を止めて見入りたくなる」といった意見や、反対に「ゲームの進行を妨げるからいらない」といった意見の賛否両論が存在します。
どちらが正解ということはありませんが、カットシーンを制作する際はカットシーンをじっくり見たい人と、ゲームの進行が一番大事だと考える人がいることを頭において制作する必要があります。
最近では、スキップ機能を備えたカットシーンを制作しどちらのニーズにも応えられるように配慮されたゲームも増えています。
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カットシーン制作をする職種
カットシーンは主に3DCGデザイナーが制作を行います。
企業やプロジェクトによって、カットシーン専任のカットシーンアーティストがいる場合もありますし、絵コンテやプリビズでさらに細分化されている場合もあります。
そして、カットシーン制作を行うためには、3DCGツールとゲームエンジンを扱える必要があり、カメラワークやエフェクトの知識・技術も求められます。また、カットシーンは専門的な知識と技術を求められる分野ですが、ゲーム業界の経験が無い方でもアニメや映像業界でコンテ・映像制作に携わった経験のある方は歓迎される場合があります。


まとめ
カットシーン(イベントシーン)は、ゲームの世界をより楽しんでもらえるようなアニメーションを制作することが重要です。実際のプレイに影響することはないですが、グラフィックやアニメーションの質がよく現れる部分であり、ゲームの面白さやユーザーのプレイ体験の向上に影響する工程です。
本記事を読んでカットシーンに興味を持たれた方は、カットシーンの目的や制作ポイントを参考に、ユーザーを引き込むカットシーンを制作してみてください。
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