ゲームプログラマーの仕事はゲームの企画を技術面からカタチにすることです。具体的には、キャラクターの動き・効果音から、ゲームシステムまでのあらゆるものが意図したとおりに動くようにプログラミング言語を使用して開発を行います。ゲームを動作させる基盤を構築する重要な役割であり、とても人気のある仕事です。
今回はゲームプログラマーに転職したい方向けに、転職活動には欠かせない「志望動機の書き方」をご紹介します!
志望動機の基本は?
転職活動において「志望動機」というのは必須ですし、自身の熱意をアピールする大事な要素です。単に「ゲームが好きだから」「プログラミングが好きだから」では薄い内容になってしまいます。では、どうすれば企業から「採用したい」と思ってもらえるのか、そもそもの志望動機としての基本を3つご紹介していきます。
1. その業界に転職したい理由
まずは、その業界に転職したい理由です。今回であれば「ゲーム業界」となります。
ゲームプログラマーに転職する前からゲーム業界にいた人はもちろんですが、ゲーム以外の業界から挑戦したい人は「なぜ元の業界ではなくゲーム業界に挑戦したいのか」を明確にしておきましょう。
2. その会社である理由
ゲーム会社と一括りにいっても、それぞれの会社で制作しているゲームのジャンルも異なれば、対象としているユーザーも異なります。
「子供でも楽しめるゲームを作りたい」のにメインターゲットが20代というような難易度が高めのゲーム制作を得意とする会社に応募しても、会社側は「どうしてこの会社を選んだのか?」と疑問が生じてしまいます。
そのため、その会社が「どんなゲームを制作しているのか」「どんなユーザーを対象としているのか」「どのプラットフォームをメインに扱っているのか」など事前にしっかりと調べ、自分が作りたいゲームと一致しているかを確認しておく必要があります。
そうすることで「ゲームプログラマーとしてどういう作品を作りたいのか」などの明確な理由付けができ、説得力のある志望動機になるでしょう。
3. 自分の強みや経験をどう活かせるか
後ほど詳しくご紹介しますが、転職活動では「自分の得意なこと」や「これまでどんな経験を積んできたか」がその会社でどう活かせるかをアピールしなければなりません。
また、強みや経験をアピールする際に「自分はこんな経験をしてきた。それを活かしてこういうことがしたい。それをかなえられるのがこの会社(ゲーム業界)だ。」といったように、前述した①その業界(ゲーム業界)に転職したい理由と②その会社である理由と絡められると、一貫性や説得力のある志望動機が作れるでしょう。
【経験別】志望動機の書き方のポイント
ここまで志望動機を書く時の基本をご紹介しました。ここからは「ゲーム開発(プログラミング)経験者」「他業界でのプログラミング経験者」「プログラミング未経験者」の3つに分けてそれぞれどういったことを内容に取り入れるとよいかご紹介します。
ゲーム開発(プログラミング)経験者
まずは、すでにゲームプログラマーとしての経験があり、別の会社への転職を考えている場合です。
この場合は、これまでの開発経験と応募先の会社で実現させたいことを書きましょう。開発経験がある場合はある程度プログラミング言語への知識やゲーム制作自体への理解といった部分はクリアできると思いますので、以下のポイントを意識して開発経験と実現させたいことについて考えてみましょう。
開発経験
- 開発したゲームのジャンル
- 開発チームの規模感(人数やマネジメント経験など)
-
システム開発の場合、0ベースからなのか、ある程度基盤があるものからの開発だったのか
実現させたいこと
- どんなゲームを作りたいのか、そのゲームを通して何がしたいのか
-
どんなキャリアパスを歩みたいのか(大規模開発の責任者になりたい、経験を積んでゲームディレクターやゲームプロデューサーになりたいなど)
他業界でのプログラミング経験者
次に、他業界でプログラマーをしていてゲーム業界に転職したい場合です。
この場合も基本的には先ほどのゲーム業界経験者と内容は同じで、これまでの開発経験と実現させたいことをメインに書くとよいでしょう。 しかし、他業界からの転職ですのでこれらにプラスして以下のポイントを意識しましょう。
- これまでの開発経験をゲーム開発にどう活かせるか
- 他業界に挑戦する理由や意気込み
- 元の業界での経験や日常生活を通して起こった心の変化
他業界に挑戦する意気込みや経験を通して起こった心の変化という部分は抽象的になりがちです。
しかし、単に「興味があったから、挑戦してみたいから」ではなく「プログラミングに興味がありプログラマーの仕事をしていた。趣味でゲームをプレイしている中で、自分も誰かの息抜きになったり日常に楽しさをプラスするようなゲームを作ってみたいと感じ、ゲーム業界のプログラマーにチャレンジしたいと思った。」など具体的に理由を述べられるとよいでしょう。
プログラミング未経験者
最後に、プログラミング未経験者の場合です。
中途採用の場合、会社は基本的に即戦力を求めているため、プログラミング未経験者を採用して0から育てるといった会社は残念ながらほぼありません。それでもチャレンジしたいという方は、実際にプログラミングに触れて、簡単なものでもいいのでゲームを作成してみましょう。これが「未経験だけどチャレンジしたい」という志望・意気込みの裏付けとなります。
プログラミングを行ってゲームを作成したりプログラミング言語を学ぶためには専門学校に通うのが1番確実ですが、本やウェブサイトを利用して独学で勉強するのもよいでしょう。
プログラミング言語は使用頻度が高いC++やC#、Javascriptを学び、ゲーム開発エンジンのUnityやUnrealEngineについても触れてみましょう。
それぞれのプログラミング言語の学習のしやすさや、UnityとUnrealEngineの違いは以下の記事で紹介しているのでぜひご覧ください!
ゲームプログラマーに向いている人と求められる人物像や経験・スキルは?
ゲームプログラマーはどんな人が向いているのか、転職する際に求められる人物像や経験・スキルをご紹介します。
ご紹介するもの以外にもさまざまな必須条件や歓迎条件がありますが、代表的なモノをピックアップしましたので、これまでの経験や自身の長所短所と照らし合わせてみてください。
向いている人
ゲームプログラマーに向いているのは「ゲームが好きな人」「好奇心旺盛な人」「心身ともに健康な人」です。順に詳しく説明していきます。
ゲームが好きな人
ゲームプログラマーとして転職するので当たり前かもしれませんが、やはり「ゲームが好き」ということは重要です。特にユーザーを熱狂させるためにも「ものづくりへの愛着心」が大切です。
また、次でも説明しますがゲームプログラマーはとてもハードな仕事ですので「ゲームが好きだからつらい時も乗り越えられる」ということもあるようです。
好奇心旺盛な人
ゲーム業界はプログラミング技術の進歩などの後押しもありますます発展しています。新しい技術が登場すれば時代にあわせてそれを取り入れ、常に最新の状態にアップデートしておく必要があります。
したがって、業務時間外でもアンテナを高く張って自発的なアクションを起こせる、好奇心旺盛な人が向いているといえます。
心身ともに健康な人
ゲームプログラマーの仕事は納期に追われることが多く、バックオフィスの仕事と比べると残業も多くなってしまい、たとえ納期に間に合って完成したとしてもバグやトラブルの対応が発生することもよくあります。そのため、メンタル・フィジカルのタフさが必要です。
求められる人物像や経験・スキル
ゲームプログラマーに求められる人物像やスキル・経験は以下のようになります。
人物像
- 周りの人とコミュニケーションをとりながら自走して仕事を進められる人
- 楽しくゲーム開発ができる(仕事に取り組める)人
- 動作確認を徹底する姿勢がある人
人物像としては、基本的には周りの人と円滑にコミュニケーションが取れたり、曖昧な内容の企画書でもそこから詳細を汲み取って能動的に動けることが多く求められます。また、ゲームをリリースする前に動作確認や不具合がないかをテストするデバッグという作業が行われるのですが、開発段階からそういった作業を徹底して行う姿勢も求められます。
経験・スキル
- UnityやUnrealEngineでの開発経験
- プログラミング言語への理解、実務経験
- UIの実装経験
- 論理的思考力
転職の場合、基本的に実務経験を求められます。携わるタイトルの規模やチーム内でのポジションなど、求人によって求められる経験のレベルは異なりますが、開発経験としては3~5年の実務経験を求めているものが多いようです。
ゲーム開発ではUnityやUnrealEngineが多く利用されているので、他業界や多職種の方でも使ったことがある場合は積極的にアピールしてみましょう。
人物像とも少し被りますが、プログラミングに関わるデータの取り扱いに抵抗がなかったり、企画や改善点の提案を行う時、面接で実績を話す時などに、データや数字を用いながら論理的に話すことが求められます。論理的思考が苦手な方は、普段から原因と理由を結び付けたり、筋道を立てて話すことを意識してみるとよいかもしれません。
まとめ
本記事ではゲームプログラマーとして転職する際の志望動機の書き方のポイントをご紹介しました。志望動機の基本を抑えつつ、ご自身の経験とゲーム会社が求めている人物像や経験・スキルを照らし合わせて志望動機を作ってみてください。
志望動機を書き終わったあとは、ぜひこちらの記事を参考に志望動機と質問の答えに大きなずれが生じないように対策し、面接に臨んでください!
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