コラム

24.01.30

辞書、小説、マンガ、WEBTOON?日本でWEBTOONが普及するまでを解説!

最近では日本国内でもWEBTOONが随分と浸透し、実写ドラマ化するなど盛り上がりを見せています。WEBTOONを含む電子コミックは比較的新しいサービス・商品ですが、日本国内でここまで広く普及するまで一体どのような流れがあったのか、ざっくりと解説していきます!

WEBTOON(ウェブトゥーン)とは

WEBTOONは韓国発のデジタルコミック、ウェブコミックのことを指します。

縦にスクロールしながら読める点が特徴であり、ほとんどのWEBTOON漫画はフルカラーで表現されています。スマートフォンで読むのに適した形になっている点も特徴であり、コロナ渦における巣ごもり需要の影響で「家から出ずにマンガを読める」「スマホに対応した縦読みがおもしろい」と国際的に人気が出ました。

ここ最近は日本でも大きな注目を集めており、多くの国内企業がWEBTOON業界に参入しています。

「WEBTOON」という名前は、NAVER社の登録商標ですが、本記事内では縦スクロール型漫画を指す言葉として、世界中で広く浸透しているWEBTOONという言葉で説明します。

日本国内の書籍やマンガの電子化の歴史

WEBTOONの発祥は韓国ですが、そもそもどのようにして韓国でWEBTOONが生まれ、広まったのかについては、こちらの記事で解説していますので、ぜひ合わせてご覧ください!



本記事では、下記の図の枠線部分を解説していきます!


電子書籍と電子書籍用端末の登場

日本では、1980年代半ばにCD-ROM(以下:CD)が登場しました。元々は音楽用CDでしたが「出版物にも向いているのでは?」というアイデアから、コンピューターの外部記憶装置としても活用され始めました。

1990年頃には、アメリカのボイジャー社の電子書籍である「エキスパンドブック」(電子出版用のフォーマットのこと)が日本で紹介され、日本で初めて電子書籍というものが登場しました。

それとほぼ同時期に、ソニーから紙と同じように携帯することが可能な「電子ブックプレイヤー」が発売されました。電子ブックプレイヤーには辞書などの機能が入っており、現在の「電子辞書」のような役割を果たしていました。
参考:https://www.sony.jp/products/Consumer/DD/Dd/index.html

そして、1993年にNECが世界初の電子書籍端末である「NECデジタルブック」を発売し、1995年には初の電子書店「パピレス」がオープンしました。

NECデジタルブックはフロッピーディスクを読み込むだけでどこでも読書が楽しめるだけでなく、しおり機能や自動めくり機能なども備わっていました。パピレスは主に小説を取り扱っていましたが2021年を持って「Renta!」へと統合されています。
参考:https://support.nec-lavie.jp/support/product/data/spec/acb/db01-1.html

インターネットとタブレット端末の普及

1999年に携帯電話にiモードが搭載されたことでインターネットが簡単に利用できるようになりました。これにより、10代・20代の若者を中心にケータイ小説が大流行し、人気作品が書籍化されたり映画化されたりしました。

そして2010年頃になると、アメリカでAmazonから電子書籍関連サービスである「Kindle」が、Appleからスマホより画面が大きく電子書籍を読むのに適している「iPad」が発売されました。Kindleはアメリカで大ブームとなり、iPadの登場は、より汎用性の高いタブレット端末が普及するきっかけとなりました。

そしてこのころから、日本では小説だけでなく電子コミックの配信が開始されました。
始めはひとつひとつのコマを切り離すことで1種の紙芝居のようにして見せる方法がとられていました。

スマートフォンの普及と縦スクロールへのチャレンジ

そこからスマートフォンの出現で、紙芝居方式から、印刷本のページをそのまま配信し画面を横にスクロールすることでページをめくるようになりました。

これにより、紙と変わらない内容をより手軽・安価に楽しめるようになりましたが、同時に「スマホの画面だと小さくて見にくい」という意見も出始めました。

そんな中で、スマホでも快適にマンガを読むために縦スクロールという新しい形式が取り入れられました。内容はもちろんですが、スマホの画面に最適化されたコマ割りやイラスト・セリフの配置、そして空いた時間に手軽に読める気軽さから急激に人気が高まり、現在のWEBTOONが浸透しました。

WEBTOON特有のコマ割りなどについてはこちらの記事もご覧ください!

日本発のWEBTOON作品は少ない?

WEBTOONは既に日本でも浸透していますが日本発の作品がまだまだ少ないことをご存じでしょうか?現状として、映画化やドラマ化、書籍化される作品の多くが韓国発の作品となっています。

原因はいくつか考えられますが、その1つとして「日本のマンガとの形式の違い」があります。日本のマンガは横読みでWEBTOONは縦読みです。まだまだ日本ではWEBTOONの縦読みに最適な制作方法や環境が整っていないため、なかなか日本発の作品が生まれないと言われています。

WEBTOONの制作スタイル「スタジオ型」とは…?ぜひこちらもご覧ください!



今後制作環境が整えられたりノウハウが浸透することで、「日本のマンガの良さ」を活かしたWEBTOON作品が続々と生まれると考えられます。

そして、日本のマンガは既に世界中で人気があるので、日本発のWEBTOON作品も従来のマンガとまた違ったジャンルとして人気が出ることが予想できます。

まとめ

本記事では、日本国内で電子書籍の普及からWEBTOONが普及するまでの歴史を簡単に解説しました。
制作環境の整備や人手不足などの課題もまだまだありますが、WEBTOONは年々市場規模が拡大していますし、ますます発展していくと考えられています。

WEBTOONの将来性についてはこちらの記事でも解説してますのでご覧ください!



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