【インタビュー】「アニメーターもチームワークが命！」ヒット作多数の株式会社Lay-duceに聞く≪採用のホンネ≫

エンタメ業界ではたくさんの人材が活躍しています。しかし、企業の責任者がどんな思いでモノづくりに関わり、採用担当者はどのような人材を求めているのか、その「本音」に触れる機会はなかなかないものです。

そこで本連載≪採用のホンネ≫では、さまざまなエンタメ関連企業を取材し、コンテンツづくりにかける熱意や採用に対する思いなどをお伝えしています。

今回取材したのは、株式会社Lay-duceというアニメーション制作会社です。

「アニメ業界で働いているけれど、長時間労働が常態化していてつらい…」「アニメ－ターとしてキャリアアップするために、画力以外でどんなスキルが必要？」という方に、ぜひ読んでいただきたい内容です！

スタジオに入ってすぐに伝わる明るい雰囲気

▲ 真ん中が堀内さん。お忙しい中、スタッフのお二人も快く撮影に応じていただいた

株式会社Lay-duceの制作スタジオに伺うと、入り口には制作を担当したアニメのポスターやグッズがずらり。人事・広報担当の人事・橋本結さん、作画ルームの室長・堀内道子さんが迎えてくださいました。


ーー本日はよろしくお願いいたします。

橋本さん「よろしくお願いいたします」

堀内さん「よろしくお願いいたします！」


ーー今回は、記事上のお写真は堀内さんとスタッフのお二人だけで進行します。さて、まずは株式会社Lay-duceについて簡単にご紹介ください。

橋本さん「はい。当社はアニメの制作会社で、社員数は約50人。現在2つの作品を並行して制作しております。

また、当社の特徴として、アニメ業界の中では働き方がいわゆる一般企業にかなり近いことが挙げられます。勤怠管理はもちろんしっかりしていますし、お休みも取りやすいです」

堀内さん「業界的に働き方が注目されやすいですが、当社では勤怠管理が徹底されているので、継続して勤務できている方も多いんですよ！」

アニメ業界にも働き方改革を！改善を積み重ねた7年間

▲ 「クリエイターとしてのこだわりを持ちつつ、社会人として当たり前のことを当たり前にできるのも大切！みんな日々葛藤ですが…」と堀内さん

ーーでは、みなさん一日をどのように過ごされているのでしょうか？

堀内さん「アニメ業界では深夜に作業をするスタジオも少なくないのですが、弊社の定時は10時～19時です。例えば、私が室長を務めている作画ルームでは、若手のアニメーターが毎日定時の5分前くらいに出勤してきます。というのも、弊社では定時から10分以上早く出勤した場合は残業扱いになるから、みんなギリギリに来るんです。そして定時をすぎると、私や橋本に『早く帰りなよ～！』と促されて、みんなしぶしぶ帰っていきます(笑)」

橋本さん「繁忙期はフレックス制度も利用できるので、お子さんの送り迎えがある都合で1時間早く出退勤している社員もいます。でも、定時より遅く出勤してくる者はいません」

堀内さん「作画監督や演出、制作は業務量が多く、なかなか定時退勤できないことも多いのが心苦しいのですが、それでも勤怠はしっかりつけてもらっていますし、繁忙期以外ではかなり有給取得しやすい環境が整っています」


ーーそれはすばらしい！しかし、なぜそのような思い切った制度改革に取り組まれたのですか？

橋本さん「私は異業種出身で、かつてはかなり過酷な働き方をしていました。そして、何度目かの転職を決意したとき『次に入社する企業で定年まで働き続けたい。そのために、社員全員が心身ともに健康で働ける環境を整えたい』と思いながら、当社の採用試験を受けました。

入社後、社長や上司から『政府が主導する働き方改革をアニメ業界でも浸透させたい』と聞き、制度構築を進めてきました」

堀内さん「私も実は全くの異業種出身ですが、業界イメージを変えるために労働環境の整備に努めている当社で、社員のためを思って環境改善を進める橋本さんと一緒に働きたいと思ったんです」

橋本さん「私が入社した約7年前は、面接のために会議室に入ったら演出さんがそこで寝ていたりと、なかなかの状況でしたが…(笑)。いまではかなり働きやすい会社になったと思います！」

社会人としてルールを守れる方が活躍できる環境

ーー株式会社Lay-duceでは、レイアウト担当の方をはじめとしてアニメ業界で経験のある人材を募集されているそうですね。特にどんな方が環境にフィットして働けそうですか？

堀内さん「レイアウト担当は、アニメーターとして画力はもちろん必要です。でも、それと同じくらい、締め切り意識をしっかり持って、周囲と協調して業務にあたることができる方に来ていただきたいですね！締め切りを守らない人がいると、現在の弊社の働き方が成立しなくなってしまうので…」

橋本さん「加えて、コミュニケーション能力も重要だと思います。アニメーターも他セクションとコミュニケーションをとるのは必須ですから、話し合いの場で自分の意見をしっかり伝えて、相手の意見とすりあわせられる能力が必要です」


ーーなるほど。レイアウト担当として入社する方にとって、株式会社Lay-duceで働く上での魅力ややりがいはなんですか？

堀内さん「社員同士の連携が密に取れているので、相談がしやすく仕事も進めやすいです。先ほどもお話しした通り、定時の10時には基本的に全職種の従業員が業務を開始しているので、誰かの出社を待って、確認ができないから仕事が進められない…という状態が生じにくいです」

橋本さん「先輩・後輩や横のつながりを強化すべく、不定期かつ希望者のみですが食事会を行ったり、各部門が持ち回りで自分たちの仕事を発表する講座を行っています」

▲ 社員同士の交流を促進する仕組みが多いので、立場を超えて意見交換しやすい

堀内さん「加えて、後輩アニメーターの教育環境が整っているのも大きいと思います。新卒で入社した皆さんには、別のオフィスで１年間にわたって動画指導を受けていただいています。また、この期間は月１回先輩からフィードバックを受ける機会を設けています」

橋本さん「ほかにもさまざまな研修制度を設けているので、働きながらめきめきと頭角を現す新人が多いです。そのため、仕事のやりがいの一つとして『自分が指導に関わっている後輩が実力を伸ばしてくれること』を挙げる人はかなり多いです」


ーーレイアウト担当の方はアニメ業界で３～５年経験を積んだ方が多いと思いますが、さらなるキャリアアップも可能なのでしょうか？

堀内さん「もちろんです。ちなみに当社では、昇進の際には必ず既定の試験を受けていただくことになっています。なので、スキルのミスマッチが起こりにくいですし、キャリアの不平等感が生じにくいです」

橋本さん「最後に人事担当として自信を持って言いたいことは、当社には人柄がとてもいい人しかいません！なので、人間関係に悩まず、制作に集中できると思います」


ーー自分と周りを大切にしながら作品作りに取り組みたい方にはぴったりの環境が整っているのですね。本日はありがとうございました。

好きを仕事にしながら自分も大切にできる道がある

▲ 制作チームと上長との距離が近く、よりよいモノづくりができるように一丸となって日々励んでいる

株式会社Lay-duceでは橋本さんと堀内さんが常に笑顔で取材に応じてくださったほか、急遽お声かけしたスタッフの方が撮影に応じてくださいました。

社員のみなさんが日ごろからお互いを思いやりながら前向きな姿勢でアニメ制作に向き合っていらっしゃるからこそ、取材も楽しい雰囲気で進行したのだと思います。

「アニメーターとしてキャリアアップするために転職活動をしている」「働き方やキャリア、周囲の仲間を大切にしながらアニメ制作の仕事を長く続けたい」という方は、ぜひ株式会社Lay-duceのホームページ「http://lay-duce.co.jp/」をご確認ください。

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