業界知識

24.08.13

ゲームインフラエンジニアの仕事内容や言語の詳細を解説!

インターネットを通じてゲームをプレイしたり、自分のプレイ記録をサーバーに保存したりなど、ゲームには必ずサーバーやデータベースを使用します。
このサーバーやデータベースに関わっているのが「インフラエンジニア」です。

本記事では、ゲーム業界に置けるインフラエンジニアの仕事内容や、使用するプログラミング言語、おすすめの資格などをご紹介します。

ゲームインフラエンジニアとは

そもそもゲーム業界における「インフラ」とは、サーバーやデータベースを動かすためのネットワークのことを指します。

ゲームインフラエンジニアは、担当する領域に対して5つの職種に細分化されており、サーバーエンジニア、ネットワークエンジニア、データベースエンジニア、クラウドエンジニア、セキュリティエンジニアに分けることができます。

まずは、ゲームインフラエンジニアについて仕事内容からご説明します。

仕事内容

ゲーム業界におけるインフラとは、サーバーやデータベースを動かすためのネットワークということを先述しましたが、ゲームインフラエンジニアとは、ゲームの通信などで使用される通信環境のインフラを設計・構築・運用・保守を行う仕事です。

例えば、ゲーム間での通信や順位をつける際、ユーザーのデータベースをサーバーで経由して表示します。この時に使われるインフラ環境の設計・構築・運営・保守を行うのが、ゲームインフラエンジニアです。

次は、ゲームインフラエンジニア各業務について詳しくご説明します。

設計

設計ではどのようなサーバーを使用するか、ミドルウェアはどのようなものを使うかを、クライアントの依頼やゲームのシステムによって選定し、要件定義を行います。

クラウドを使用するのかオンプレミス型(※)で行うのか、どのようなミドルウェアを使用するのか、予算と照らし合わせながらスケジュールや開発する性能等を明確にしていきます。
※オンプレミス型とは、サーバーや通信回線などを自社で構築・運用する方法です。

構築

構築の段階では、設計で決めた内容を基に、開発サーバーやゲームサーバーなどのゲーム内におけるインフラ環境や、関連システムの構築をしていきます。

作り上げたソフトウェアが実際に作動するのか、構築したサーバーが運用時に障害が発生せず耐えられるかの負荷試験や障害試験も行い動作確認をします。

運用・保守

運用・保守では構築したインフラ環境や関連システムを管理します。構築の際に負荷試験や障害試験を行いましたが、運用していく中で何らかの障害が発生する場合があるため、その際は、障害の原因を特定し復旧作業を行います。

システムの停止はゲームがプレイできなくなるだけでなく、企業の信頼度などの大きな損失につながるため、障害発生時には速やかに復旧する必要があります。

必要なプログラミング言語4選

インフラエンジニアが使用する言語は複数ありますが、その中でもゲームインフラエンジニアが使用する言語を4つご紹介します!

Python

Pythonはシンプルで理解しやすい文法なので、プログラミング初心者にもおすすめの言語で、クラウドサーバーの設定を行う際に使用されます。
数値計算やWebアプリ開発、AI開発など幅広い内容で使用することができるのが特徴で、Googleやインスタグラムの開発言語としてAI開発で標準的に使われています。

Ruby

日本発祥のプログラミング言語で、Rubyとはアプリケーションソフトウェアを作成するための言語です。主にサーバーサイドで扱われ、インフラの構築を行う際に使用されます。

▼Rubyについてはこちらの記事で詳しく解説しています!

Java

Javaはシステム開発やWeb開発、アプリケーション開発に使うことができる万能な言語です。システム開発の現場で多く使われます。
大規模システムやアプリ開発が得意で、オブジェクト指向(※)で作られた点からも人気と需要が高いプログラミング言語です。
※オブジェクト指向とは、ソフトウェア開発の考え方の1つで、1つの処理を1つのパーツとして捉え、そのパーツを組み合わせることでプログラムを作る方法です。

Go

GoはGoogleが開発した、C言語ベースの言語です。
記述がシンプルである点と、コンパイラ言語(※)を持つ安全性の高さから人気が高くなっています。特に、サーバーの管理に向いており、高速に開発することが出来ます。
※プログラムを実行する際、事前にプログラムを一括でコンパイル(コードを機械語に変換する)する言語のことを言います。

おすすめの資格

ゲームインフラエンジニアになるために、必要な資格はありませんが、持っていることで転職で有利に働く資格はあります。ここでは、数ある中でもおすすめの資格を2つご紹介します。

①基本情報技術者試験

基本情報技術者試験はITエンジニアの登竜門と呼ばれている国家資格です。
試験範囲を学習することでITを戦略的に活用できる能力が身につき、この試験に合格していることでITに関連する基本的な知識を身につけていることの証明ができます。

基本情報技術者試験 https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/fe.html

②AWS認定資格

AWS認定資格は12種類あり、FOUNDATIONAL、ASSOCIATE、PROFESSIONAL、SPECIALTYの4つのレベルに分かれています。この資格を持つことで、Amazon Web Servicesに関する専門知識やクラウドに関する専門的な知識を有していることを証明できます。

AWS認定資格 https://aws.amazon.com/jp/certification/

ゲームインフラエンジニアに向いている人とは

次に、ゲームインフラエンジニアに向いている人の特徴を、3つピックアップしてご紹介します。

①コミュニケーション能力が高い

インフラエンジニアは、インフラ設計をする際、クライアントの依頼に従って制作を進めます。そのため、クライアントがどのようなインフラを構築したいかを的確に把握し、求めている動作状況や組み込みたい要素をうまく取り入れる必要があります。

また、ゲームシステムを構築していくうえで、サーバーエンジニアやネットワークエンジニアなどを含めたチームで活動したり、デバッグ作業でバグが発見された場合は、そのレポートをデバッガーからもらい修正したりします。
その業務でも、円滑にチームで活動していくためのコミュニケーション能力が重要となります。

②学習意欲が高い人

これまでは自社でインフラの構築や運用を行っていたのに対し、現在はオンライン上のネットワークを介してサービスを利用するクラウド化が進んでいます。

このITインフラの変化とともにIT業界の技術変化は激しくなり、次々に新しい技術やシステムが生まれています。また、ゲームにおいても最近では3DCGを多用した通信型ゲームが多いため、プレイヤーが快適に遊べるインフラ構築が必須になります。

したがって、常に新しい技術やノウハウを学びを取り入れていく、という学習意欲が求められます。

③根気強く作業を行える人

インフラ構築のためのプログラミング作業は、画面と向き合う時間も多く根気のいる作業になります。

また、ゲームのインフラ構築は1つの障害がゲームのシステムダウンにつながる可能性があるため、さまざまなパターンを想定・対策した設計が求められると同時に、それぞれのテストを長時間行うための根気が求められます。

平均年収

ゲームインフラエンジニアを含むインフラエンジニアの平均年収は487万円です。(※2024年7月30日時点)
参照:求人ボックス

国税庁の令和4年の調査では日本の平均年収は 458万円であるため、日本の平均より高いことが分かります。
また、インフラエンジニア全体の給与幅は比較的広いため、スキルや経験、資格によって給与アップを期待できます。

キャリアパス

ゲームインフラエンジニアとして経験を積んだ後のキャリアパスの例として、チームマネージャー、スペシャリスト、ITコンサルタントが挙げられます。

ここでは、各職種がどのような職種なのかご紹介します。

チームマネージャー

マネージャーとはチームの総括を行うマネジメント職で、サーバーエンジニアやネットワークエンジニアなどを含めたエンジニアチームを統括し、納期や品質管理など、プロジェクトの進行を担う責任者です。

インフラエンジニアを2、3年経験してからマネージャーになるのが一般的で、マネジメントに興味のある方や、後進の育成に力を入れたい方におすすめです。

スペシャリスト

インフラエンジニアとしての専門性を高めた先のキャリアパスがスペシャリストです。
スペシャリストは、ハードウェアやソフトウェアの専門性を用いてシステム基盤の設計及び構築、導入を担当するエンジニアです。

マネージャーがチームのマネジメントを主に行うのに対し、スペシャリストは開発を主に行うため、プログラミングや開発といったクリエイティブが好きな方におすすめです。

ITコンサルタント

ITコンサルタントは、インフラエンジニアが行っていた業務とは異なり、インフラ構築などの経験を活かしクライアントに対して、システム開発全般における提案や助言を行います。
ITコンサルタントになるためには、インフラ内のネットワークやサーバー、セキュリティの専門性を高める必要があります。

これまでの経験やスキルを活かしてクライアントの課題解決の手助けを行いたい方におすすめです。

まとめ

本記事では、ゲームインフラエンジニアについて、仕事内容や必要なプログラミング言語、向いている人の特徴などをご紹介してきました。

ゲームインフラエンジニアは、サーバーやネットワークの知識やIT業界の技術の進化に対応する力とコミュニケーション力、根気強さが求められる職種です。
そして、経験を積んだりスキルを磨くことで、さまざまなキャリアパスを目指すことができ、年収アップも十分に見込める職種です。

ゲーム業界への転職やインフラエンジニアへの転職に興味を持っている人は、ぜひ本記事を参考にゲームインフラエンジニアに挑戦してみてはいかがでしょうか?

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