フロントエンジニアとはWeb系エンジニアの一種で、動作するサイトやユーザーが直接操作する部分を扱うITエンジニアです。
今回はフロントエンジニアについて、仕事内容や使用言語、未経験から目指すための勉強方法などを解説していきます。
フロントエンジニアとは
まずは、フロントエンジニアの仕事内容や、類似職種との違いからご説明します。
仕事内容
フロントエンジニアとはWeb系エンジニアの一種で、動作するサイトやユーザーの目に触れ、直接操作される部分を制作するエンジニアです。
主にWebデザイナーが作成したデザインを基にアプリケーションの作成を行います。
そのため、ユーザーが操作する部分を作成する際には、いかにユーザー側のユーザビリティを高くできるかが大切です。そしてユーザビリティを高めるために、ユーザーが持つ問題点を解決する必要があるため、ユーザー視点で作業していくことが求められます
類似職種との違い
フロントエンジニアを調べるうえで、バックエンドエンジニアやWebデザイナー、マークアップエンジニアが出てきます。それぞれ似ている点が多いため、違いについて詳しくご紹介していきます。
バックエンドエンジニアとの違い
フロントエンジニアはユーザーからの入力などの操作部分を扱いますが、バックエンドエンジニアは入力された内容の処理など、ユーザーからは見えない部分の設計構築を行うエンジニアです。
フロントエンドエンジニアの作成したインターフェースからバックエンドエンジニアの作成したプログラムが処理し、データを提供します。
Webデザイナーとの違い
Webデザイナーとフロントエンジニアの大きな違いは、フロントエンジニアはエンジニア職なのに対して、Webデザイナーはクリエイター職だということです。
Webデザイナーが作成したデザインを基に、フロントエンジニアがWebサイトやアプリケーションの作成を行います。
マークアップエンジニアとの違い
マークアップエンジニアはフロントエンジニアと同じく、Webサイトやアプリケーション開発を行います。
マークアップエンジニアは主にHTMLを使用するのに対し、フロントエンジニアはHTMLを含む約5つの言語を使用します。そのため、同じ言語を使用することから、フロントエンジニアがマークアップエンジニアとして作業することもあります。
フロントエンジニアに向いてる人
エンジニア職として人気のあるフロントエンジニアに向いているのはどのような人でしょうか?フロントエンジニアに向いている人の特徴を例として4つご紹介します。
①ユーザー視点で物事を考えられる人
フロントエンジニアはユーザーが直接操作する部分を扱うため、ユーザーにとって見やすく、かつ操作がしやすいものを作成しなければいけません。
その際、エンジニアの主観だけで作成してしまうと、ユーザーが使いにくく魅力度の低いものになる可能性があります。そのため、ユーザー視点に立ち、どのように使ってもらうかなどを想像しながら開発を行えることが大切です。
②向上心のある人
フロントエンジニアに限らず、IT業界の技術変化は激しく、新しい技術を取り入れていく必要があるため、常に新しい技術を学び、取り入れていく姿勢が大切です。
また、ユーザーからの魅力度を上げるためにも、常にユーザーの最新トレンドや需要を知るためにアンテナを張る必要があります。
③協調性のある人
Webサイトやアプリケーションを作成するには、Webデザイナーやバックエンドエンジニアと密にかかわります。
そのため、情報交換や意見のすり合わせをする際に協調性がないと円滑に開発することができません。
④柔軟性のある人
開発中に、仕様の変更や新たな仕様が追加されることは頻繁にあります。また、手戻りや、想定にない事態が発生した際、状況に応じて柔軟な対応をしなければなりません。
そのため、仕様書通りに開発するだけではなく、ユーザーの有用性を考えられることが重要です。
主に使われる言語
フロントエンジニアになるうえで、プログラミング言語を扱う力が必要です。しかし、フロントエンジニアで使われる言語の種類は限られており、そこまで多くない点が特徴です。今回は、その中でも使用されることの多い、5つのプログラミング言語についてご説明します。
①HTML
HTMLとはWebページ内の大まかな構造や基本的な情報などの構成を行う際に使用され、Webサイトを開発することを目的に作られたプログラミング言語です。
HTMLを使用して作成されたWebページは、どこから作成されても毎回同じページが表示されるため静的サイトとも呼ばれます。
②CSS
CSSはHTMLで作成したWebページに色などの装飾を行います。
HTMLで作成したWebページは白黒のため、CSSを通してデザインやスタイルを追加する必要があり、ユーザビリティの向上に必要なプログラミング言語です。
③JavaScript
JavaScriptとはWebサイトやアプリケーションに動きをつけ、静的なサイトから動的なサイトにします。
例えば、ボタンに触れると色が変わったり、広告の動きやポップアップウィンドウなど多くの機能を実装する際に使われます。そのため、HTMLやCSSよりプログラミング的な要素が多い点が特徴です。
④PHP
PHPは基本的にはバックエンドエンジニアで使用される言語ですが、ワードプレスを使用する際に使う機会があるため、フロントエンジニアでも使用することの多い言語です。
また、PHPは中小規模の開発で使用されることが多く、文法がシンプルなので習得しやすい言語だともいわれています。
⑤TypeScript
TypeScriptとは、JavaScriptを拡張して型宣言ができるように、マイクロソフト社で作られた言語です。
JavaScriptとの互換性が高く、バグの発生を減らせることから大規模開発、安全性や効率を重視されるときに使用されることが多いです。
そのため、今後JavaScriptに代わりTypeScriptがフロントエンジニアの基本となる言語になることが期待されています。
役に立つ資格
フロントエンジニアになるために資格は必要ではありませんが、資格を持つことによって、その分野に対して専門性があることの証明になります。
そのため、未収得の人と差をつけることができるフロントエンジニアの資格についてご説明します。
HTML5プロフェッショナル試験
HTML5プロフェッショナル試験は、「HTML5」「CSS3」「JavaScript」「API」の技術開発で必要な知識とスキルを証明する事が出来ます。
レベルが1と2の二段階あり、それぞれ内容が違うため自分の必要な分野に対して取得することができます。
HTML5プロフェッショナル試験
https://html5exam.jp/?gad_source=1&gclid=CjwKCAjwvIWzBhAlEiwAHHWgvUs7ewO76LU6_MtVkG61iIkjmtrlHQrgOOYgS0ojTWjOO02Z_zvPihoC7ZkQAvD_BwE
Webクリエイター能力認定試験
Webクリエイター能力認定試験を通して、フロンエンジニアに必要な最低限の知識を学べます。
試験では環境構築、設計、開発、コーディング、デザインなどフロントエンド開発のすべてが出題されるため、フロントエンジニアの初学者におすすめです。
Webクリエイター能力認定試験
https://www.sikaku.gr.jp/web/wc/
Webデザイン技能検定
Webデザイン技能検定は、Webデザインの幅広い分野の技能を証明する国家資格です。
主にデザインのスキルについての資格でレベルは1〜3級あります。
3級の受験資格がウェブの作成や運営に関する業務に従事している者及び従事しようとしている者なのでこちらも初学者におすすめです。
Webデザイン技能検定
https://www.webdesign.gr.jp/
勉強方法
未経験からフロントエンジニアになる方法は、主に独学での学習と専門学校やスクールに通って勉強する方法があります。それぞれのメリット・デメリットを含め、説明します。
独学での勉強
フロントエンジニアになるために独学で勉強するメリットは、金額を抑えられる点ですが、何が使える情報で使えない情報なのかがわかりづらいというデメリットもあります。
解決策の一つとして、求めている情報をサイトの解説や授業動画を見る方法があり、そうすることでお金をかけず、かつ必要な情報を得ることができます。
専門学校・スクールに通う
専門学校やスクールで学ぶメリットは、現役のエンジニアや経験者の講師から学べるという点ですが、専門学校やスクールに通うには独学に比べ多くの費用がかかるデメリットがあります。
しかし、その分就職支援が手厚く、ポートフォリオの作成もサポートしてもらえるため、独学に比べスムーズに就活を行うことができます。
平均年収
フロントエンジニアの平均年収は549万円です。(※2024年7月9日時点)
参照:求人ボックス 給料ナビ
国税庁の令和4年の調査では日本の平均年収は458万円であるため、フロントエンジニアの年収は企業の規模や経験などによって異なりますが、相場よりも高いことがわかります。
フロントエンジニアの将来性
Webサイトやアプリケーションは既存のものに加えて、その数は日々増加しているため、それらのデバイス変更に伴う表示サイズの変更を担うフロントエンジニアの需要は大きく、今後も需要が拡大していくことが期待できます。
しかし、需要の拡大に伴ってエンジニアの人手不足が課題となっています。そのため、正確にプログラミングを行うスキルはもちろん、デザインに関する知識やフロント以外のエンジニア業務に関する知識・技術なども身に着けることで、自身の市場価値を高めることができるでしょう。
まとめ
本記事では、フロントエンジニアの仕事内容や、使用言語、未経験からなる方法などについてご紹介しました。
フロントエンジニアは需要が高く将来性も期待できる職種で、目指すにはユーザー視点になることが必要不可欠かつ、ユーザビリティ向上のために新しい技術を取り入れていく力も重要です。
また、フロントエンジニアになるための学習方法は、独学やスクールに通うなどがあり、ご自身の今のスキルや習得したい技術、希望する学習環境によって使い分けることが可能です。
ぜひ、ご自身に合った学習方法を見つけフロントエンジニアを目指してみませんか?
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