コラム

24.04.12

ゲーム作品の知名度を上げるには?ポケモンから学ぶメディアミックスを徹底解説!

開発したゲーム作品が一定の成功を収めた場合、次はどのような形でヒットを継続させることができるでしょうか。方法は色々ありますが、映画化、漫画化、グッズ化などさまざまな媒体で宣伝することでより収益を伸ばすことができます。

そのような方法をメディアミックスと呼び、最近ではメディアミックスを見越したゲーム開発が行われる場合もあります。今回はゲーム業界のメディアミックスを具体例や注意点などを踏まえ、解説していきたいと思います。

メディアミックスとは

そもそもメディアミックスとはどのようなものなのでしょうか。

メディアミックスは、商品や作品の認知拡大のために複数のメディアを活用する広告手法のことを指します。さまざまな媒体から同時に情報発信をすることでターゲットを増やすことに加え、互いのメディア同士で相乗効果や補完効果を発揮します。

エンタメ業界では原作が漫画の場合、アニメ化だけでなくゲーム化・グッズ化などもメディアミックスの一つです。

メディアミックスの手法

メディアミックスは大きく2つの手法に分けられます。

1.ある媒体で人気になった作品を他の媒体でも展開していく方法

メディアミックスで多く見られる方法がこの方法です。

展開先のユーザーは、漫画をよく読む人やアニメが好きな人などいくつかの特徴(タイプ)に分かれます。そのため、それぞれのユーザーに知名度を広げるためにはこの方法が最も効果的です。

ある媒体で一定の成功を収めた作品は他の媒体でも成功する確率が高いため、リスクを負うことが少ないだけでなく、他のメディアに展開する時期をずらすことで長期間ユーザーをその作品に引き付けておくことができます。

2.最初から複数のメディア媒体で展開していく方法

あまり見かけない方法ではありますが、この方法を用いる場合は短期間での知名度の拡大を目的に実施されます。しかし、成功するかどうか不確定な上に予算もかかるのであまり用いられる手法ではありません。

ポケモンで見るメディアミックス成功例

では、実際ゲームを元にしたメディアミックスはどのようなものがあるのでしょうか。世界的人気コンテンツとなった『ポケットモンスター』(以下:ポケモン)を例に挙げて解説していきたいと思います。

ポケモンは1996年にゲームが発売され、その後カードゲームやアニメ・漫画・映画・グッズなどさまざまな媒体に展開していきました。2019年時点で全世界のポケモン市場規模は約10兆円とゲーム単体では到達できないほどの規模となりました。

ポケモンは、当時は子供向けのコンテンツとして発売されていました。そしてその子供が大人になり、親子2世代でポケモンに触れるというモデルが確立したことで大ヒットロングセラーとなりました。

ポケモンでは、続々と新しいキャラクターが生まれるため、特にゲームでは世代によって「知っているポケモン」のギャップが生じますが、ポケモンカードやグッズなどでは古い世代のポケモンのものもたくさんあるため、親世代になってもポケモンに親しめるのではないかと考えられます。

さらに、ポケモンはゲーム発売の翌年にアニメ放送を開始するなど短いスパンでメディアミックスを進め、テレビ・雑誌やお菓子のおまけなどの多くの媒体で展開していくことで、購買意欲をかきたてることに成功しました。

メディアミックスの注意点

メディアミックスにはメリットもありますが、デメリットも存在します。ここではメディアミックスの注意点についてご紹介します。

費用対効果を考える

メディアミックスを行う際は、適切なメディアの選択/予算配分をする必要があります。

例えば、あるゲーム作品のファンが100万人いた場合、映画化した際に100万人全員が見るでしょうか。そのゲーム作品のファンの中にはゲームがただ好きなだけの人も一定数存在するので100万人全員映画を見るということはありえないでしょう。
それにも関わらず、映画にかなりの予算をかけてしまうと赤字になってしまいます。
したがって、ユーザーそれぞれの作品の楽しみ方を考慮しながら、適切なメディアの選択/予算配分が重要となります。

原作との乖離に注意する

ゲームが大切にしている世界観やストーリーなどを変更してしまうと失敗する確率が高くなります。世界観やストーリーだけでなく、キャラクターの外見や性格なども変更してしまうとコアなファンは違和感を感じます。忠実に再現する必要はありませんが、そのゲームで一番大切な部分はどこかを詳しく分析し、原作との乖離が起こらないように気を付けましょう。

メディアミックスを考えるには

ゲーム業界でメディアミックスのような広告宣伝を行うのはプロモーションプランナーや、ゲーム会社のマーケティング職などが多いです。

プロモーションプランナーとは、企業によって定義は異なりますが、大まかに広告宣伝の専門的な知識を身に付けている人のことを指します。メディアミックス事業においては先頭に立って広告宣伝事業をリードするプロデューサーやマネージャーのような役職の方をプロモーションプランナーと呼ぶことがあります。

プロモーションプランナーになるためには、マーケティングの専門的知識が必要になるため、企業のマーケティング部で経験を積む必要があるでしょう。また、資格を習得することでプロモーションプランナーに求められる専門的知識を身に着けることができます。

具体的な資格として「プロモーションプランナー資格認定試験」などがあり、詳しくは下記のリンクからチェックしてみてください!

日本販売促進協会 プロモーションプランナー資格認定試験公式サイト
http://www.jsp.or.jp/shiken/beginner.html


マーケティング職種は、クリエイティブスキルなどが基本的に求められないため、ゲーム業界未経験の方にとっては、比較的転職しやすい職種といえます。
また、広告やゲーム以外のエンタメ業界でマーケティング経験のある方は、その経験や知識を活かして即戦力となれる可能性もあります。

▼ゲーム業界のマーケティングについて詳しく知りたい人は下記の記事をご覧ください!
ゲーム業界の【マーケティング職】を徹底解説!


プロモーションプランナーだけでなくデザイナーやエンジニアなどのクリエイターの方も、各メディアによってどのような点を変更すればヒットするのかどうかを把握して制作することで、スムーズにメディアミックスを行えるでしょう。

まとめ

メディアミックスは知名度の拡大やヒットにつなげるために必要な手法であり、非常に効果的ですが、多くの予算が必要になるなどリスクもあるので、適切な方法で行う必要があることに注意しましょう。

ゲーム業界だけでなくさまざまな業界の情報を収集し、トレンドを抑えておくことでメディアミックスが成功する確率が高くなります。メディアミックスに興味がある人は、是非日常生活から情報収集するクセを付けておきましょう。

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