
ゲームにはじっくりとやりこむことが醍醐味のゲームもあれば、手軽にプレイできることが良さのゲームもあります。今回ご紹介する「ハイパーカジュアルゲーム(ハイカジゲーム)」は後者であり、ここ数年で急成長したジャンルです。
本記事では、ハイパーカジュアルゲームの特徴からマネタイズ方法、ハイパーカジュアルゲームに関わるお仕事や制作方法についてを簡単にご紹介します!
ハイパーカジュアルゲームとは
ハイパーカジュアルゲームとは ユーザーの性別、年齢、国籍を問わず誰でも遊べるスマホゲームのことを指します。
画面をタップしたりフリックするだけでプレイでき、シンプルな操作なので空いた時間で手軽にゲームをプレイできます。元々2018年にハイパーカジュアルゲーム業界は急成長していましたが、コロナ禍の巣ごもり需要でさらに成長しました。
代表的なハイパーカジュアルゲームとして『どうぶつタワーバトル』や『Park Master』などが挙げられます。
ハイパーカジュアルゲームの特徴
ハイパーカジュアルゲームは、多くの特徴がありますが、今回は4つの特徴をご紹介します。
①操作が簡単
ハイパーカジュアルゲームの 1番の特徴とも言えるのが操作の簡単さです。
いくつかのボタンを同時に押したり、FPSゲームのような視点操作といった複雑な操作は一切なく、「フリックする」「タップする」といったワンアクションで完結するようなシンプルさがあります。
チュートリアルが長かったり操作が複雑なゲームの場合は、初めの段階で離脱してしまうケースがありますが、ハイパーカジュアルゲームは操作が非常に簡単なため、年齢を問わず多くの人が手軽に始めることができます。
②絶妙な難易度設定
2つ目の特徴はゲームの難易度です。
難易度が高くなかなか次のステージに進むことができないと、ユーザーが飽きてしまう恐れがあります。
そのためハイパーカジュアルゲームでは、徐々に難易度があがっていき 頑張ればギリギリクリアできるような難易度設定になっています。こうすることでユーザーは達成感を得られ、飽きることなくゲームを楽しめます。
③グローバル展開を前提とした開発
3つ目が、 グローバル展開を前提として開発が行われることです。
ハイパーカジュアルゲームは操作が簡単であることをご紹介しましたが、操作やゲーム性が一目で理解できることで言葉による説明が不要になるため、住んでいる国や地域を問わず楽しめます。
通常、日本で製作したゲームを海外展開する場合、ローカライズという作業を行います。
ローカライズはただ文章を翻訳するだけでなく、展開先の文化も考慮し場合によっては内容を調整することもあり、それだけ工数を必要とします。
一方、ハイパーカジュアルゲームは簡単な操作、一目でわかるゲーム性なのでローカライズする部分が少なく、簡単にグローバル展開することができます。
④集客と収益を広告でまかなっている
4つ目の特徴は、ハイパーカジュアルゲームと広告は密接な関係にあることです。
ハイパーカジュアルゲームは、ゲームをインストールし遊んでくれるユーザーの集客と、ゲームを通した収益の獲得の両方を広告でまかなっています。
詳しくは次でご説明しますが、このように、アプリ内でアイテムを購入したりという課金ではなく、 広告を軸にマネタイズを行っているのもハイパーカジュアルゲームの大きな特徴です。
ハイパーカジュアルゲームのマネタイズ方法
先ほど、ハイパーカジュアルゲームの収益は広告でまかなっていることに触れましたが、一体どのような仕組みで収益をあげているのか、解説します。
簡単にまとめると、ハイパーカジュアルゲームはゲーム内に広告を表示させること(アプリ内広告)で収益を得ています。
具体的には、バナー広告、インタースティシャル広告、動画リワード広告といった方法を活用し、ゲームのスタート画面や、ステージ間に広告を表示させることで、広告料をもらっており、これが主な収益源です。
ゲーム内に表示される広告を消す方法として課金という選択肢もあり、このような方法で収益をあげる場合もありますが、ハイパーカジュアルゲームの多くが、ゲーム内広告を主とした広告収入となります。
ハイパーカジュアルゲームの特徴的な開発方法
ゲーム会社がハイパーカジュアルゲームを開発する場合も、通常のゲームと同じようにプランナーやデザイナー、エンジニアが協力して制作します。
しかし、 開発スピードが圧倒的に速い点が、1つ大きな違いとしてあげられます。
ハイパーカジュアルゲームは、収益と集客を広告に頼っています。
つまり、費やす広告費に対してどれだけゲームをダウンロードし、遊んでくれるかどうかが非常に重要になります。
そのため、ハイパーカジュアルゲームは、リリースしたいゲームのプロトタイプができた時点で、テスト広告の配信を繰り返しその広告配信の結果を分析して、自分たちで定めた基準をクリアしたもののみ本開発に移ります。
中には、テスト期間は1週間~2週間、プロトタイプから本開発に移り、正式リリースするまでに1か月程度という短期間で開発する場合もあり、数か月~年単位で開発が行われるコンシューマー向けゲームやスマホ向けゲームに比べ圧倒的に開発スピードが大きく異なることが分かります。
ハイパーカジュアルゲームは個人でも作れる?
結論から言うと、 個人でハイパーカジュアルゲームを作ることは可能です。
開発にあたってUnityといったゲームエンジンを使用する必要がありますが、キャラクターやボタンといった素材は自身でデザインしても良いですし、Unityアセットストアでダウンロード(購入)することもできます。
また、ゲームエンジンを用いた開発と聞くと、ハードルが高く感じる方もいるかと思いますが、UnityにはUnity Learning MaterialsというUnityを学習するための無料で利用できるコンテンツがあります。
Unity初心者の方向けの動画もあり安心して学べるので、個人で制作を検討している方はぜひUnity Learning Materialsを活用してみてください。
▼Unity Learning Materialsについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください!
ハイパーカジュアルゲームの仕事
ここまで、ハイパーカジュアルゲームの特徴やマネタイズ方法、開発についてご紹介してきました。
最後に、ハイパーカジュアルゲームにまつわる仕事として、プランナーと動画制作の2職種について業務内容と求められるスキルについてご紹介します。
プランナー
プランナーはゲームの企画や広告運用を行います。
面白いゲームを企画する発想力だけでなく、適切な広告運用を行えるようにマーケティングの知見を求められることもあります。そのため、数字に強い人が歓迎される傾向があります。
動画制作
動画制作は、配信する広告用の動画を制作します。
全体の開発スピードにもよりますが、4日でゲームを作り1日で広告動画を制作する、といった事例もあり、スピード感を求められます。
仕事で共通して求められるスキル
仕事の一部として、プランナーと動画制作をあげましたが、他の職種でも求められる共通点があります。
それは、 スピード感とコミュニケーション能力です。
ハイパーカジュアルゲームは、通常のゲーム開発よりはるかに速いスピードで開発と広告テストが行われるため、それに対応できるスピード感が重視されます。
また、短いスパンでの開発のなかで都度、修正・テスト・分析を繰り返すため、制作チーム内で密な連携を取る必要があります。そのため積極的かつ円滑にコミュニケーションを取れる人が求められます。
まとめ
本記事では、
・ハイパーカジュアルゲームの特徴
・広告を主としたマネタイズ方法
・特徴的な開発方法とハイパーカジュアルゲームのお仕事
などについてご紹介してきました。
最近では、ゲーム自体のシンプルさから、通常のゲーム開発より比較的簡単に開発を行えるということで、個人でハイパーカジュアルゲームを開発する人も増えています。
開発に求められるスピード感や、マネタイズにつなげるための広告やマーケティングの知見などが必要になりますが、ゲーム開発に興味のある方は、ぜひハイパーカジュアルゲームの開発にチャレンジしてみてください!
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