
ゲームをプレイしていると、クライマックスで爆発がおこったり、回復魔法でキラキラと光る演出がはいったりと、まるでゲームの中に入り込むような没入感を味わうことがありますよね。
そういった、ゲーム内の視覚効果や自然現象をCGで制作し、デザインするのが「エフェクトデザイナー」です。
本記事では、ゲームのエフェクトデザイナーについて仕事内容や求められるスキルなどをご紹介します。
エフェクトデザイナーとは
エフェクトデザイナーとは、ゲームや映像作品で、爆発、魔法、煙、光などの視覚的な効果を作る仕事をしている人のことです。
プレイヤーに迫力や感動を与える演出や、世界観にぴったりと合った幻想的な表現を担当しており、絵を描くスキルや3D技術だけでなく「どう見せたら伝わるか」を考える想像力やセンスが必要な仕事です。
仕事内容
続いて、エフェクトデザイナーの仕事内容を大きく4つに分けて解説します。
企画・仕様書作成
エフェクトデザイナーは手を動かす前に、どんな効果をどこでどう見せるかを企画し、それを仕様書としてまとめます。
仕様書はエフェクトの意図や演出内容、使用シーン、タイミング、必要なリソースなどを整理し、チーム内で情報を共有する資料です。そのため、アーティストやプログラマーと連携するための設定図であり、かつ演出の方向性やクオリティを安定させるための大切な土台といえます。
エフェクト制作
エフェクト制作は、企画や仕様書でまとめた内容をもとに、実際のエフェクトを形にしていく工程です。
見た目の表現力に加え、動きの自然さやタイミング、処理負荷にも配慮をしながら、設計意図を映像として具体化する重要な作業なため、エフェクトデザイナーのなかでも中心的な作業といえます。
ゲームへの実装
次に、作成したエフェクトを実際にゲームシーンへ実装していく作業です。
実装は、エフェクトの完成度を実際の現場で高める詰めの作業で、エフェクトが正しいタイミングで表示されるように、アニメーションと連携させながら組み込みを行います。
演出がどのように見えるかを確認しながら、必要に応じて位置やタイミングの微調整を行いますが、その際にパフォーマンスへの影響も考慮し、負荷が高くなりすぎないよう注意を払うことが重要です。
クオリティ管理・最適化
クオリティ管理と最適化は、完成したエフェクトが作品全体の基準に合っているかを確認しつつ、調整を行う工程です。演出としての魅力を保ちつつ、軽く・見やすく・安定して動作するように、リソースの見直しやパラメータの調整を行います。
求められるスキル
上記で説明した業務内容から、エフェクトデザイナーに求められるスキルを2つご説明します!
CG制作スキル
エフェクトを実際に動かすためには、CG制作スキルが必要不可欠な技術です。
このスキルを身に着けることで、手書きや実写では表現が難しい爆発や魔法の演出、3D空間を活かしたダイナミックな表現が可能になります。
表現の幅を広げ、より魅力的なエフェクトを生み出すための強力な武器となるため、エフェクトデザイナーを目指すなら必ず身に着けておくべきスキルです。
▽ゲーム業界で使用される3DCGツールについてはこちらの記事で詳しく解説しています!
観察力と分析力
観察力と分析力は、エフェクトの完成度を高めるために欠かせないスキルです。
炎や煙、水しぶきなどの現象を注意深く観察し、その特徴をとらえてCGに再現する観察力と、完成したエフェクトの違和感や迫力不足の原因を見つけて改善につなげる分析力は、エフェクトデザインをするうえで大きなポイントとなります。
良い演出を作るための「気づける目」と「考える頭」が作品の質を大きく左右するため、日頃から意識して磨いておきたい力です。
向いている人の特徴
ここまで、エフェクトデザイナーの仕事内容や求められるスキルを解説してきましたが、実際にどのような人がエフェクトデザイナーに向いているのでしょうか。
向いている人の特徴としてはいくつかありますが、今回はその中から4つをピックアップしてご紹介します。
ゲーム・映画などエンタメへの関心が強い
エフェクトデザイナーは、作品の世界観や演出意図を理解し、それに合った表現を考える仕事です。エンタメが好きであることは、良い表現を生み出す大きな原動力になるため、日頃からゲームや映画、アニメなどに触れ、演出について考える習慣がある人は向いているといえます。
学習意欲が高い
エフェクトデザインは、ツールや技術の進化が早い分野のため、エフェクトデザイナーに常に新しい知識や表現手法を学ぶ姿勢が求められます。また、物理現象や光の仕組みなど、アート以外の知識が活かされる場面も多く、好奇心を持って自主的にスキルを磨ける人に向いています。
細かい作業が得意
エフェクトは一瞬の表現であっても、細かいパラメータ調整やタイミングの微調整が重要になる繊細な作業です。炎の揺らめきや光のフェードアウトひとつにも工夫が必要で、地道な作業を丁寧に積み重ねられる人は適正があるといえます。
コミュニケーション能力がある
エフェクトは単独で完結するものではなく、キャラクター、背景、UI、音などと連動して効果を発揮します。演出意図を理解し、チームメンバーと意図をすり合わせながら進める必要があるため、意見を聞いたり伝えたりするコミュニケーション能力がとても重要になります。
キャリアパスや将来性
エフェクトデザイナーは、ゲーム・映像・VR・CMなど幅広い分野で求められており、今後も表現のニーズが高まり続ける職種です。そして、リアルタイム技術の進化や映像演出の高度化により、専門性のあるエフェクト表現の価値はさらに上がっています。
経験を積めば、リードエフェクトデザイナーやアートディレクター、Visual Effectsスーパーバイザーなどのマネジメントや監修ポジションへキャリアアップしたり、映像制作・VR・演出全般など、スキルを活かして別領域へと広げていく人もいます。
エフェクトは、見えないと成立しない表現でありながら、気づかれにくい奥深さもある分野です。だからこそ、経験や感性を磨いていけば、自分にしかできない表現で活躍できる将来性がある仕事といえるでしょう。


まとめ
本記事では、エフェクトデザイナーの仕事内容や求められるスキルについて解説しました。
エフェクトデザイナーは、技術を通して作品に迫力や感動を与える役割を担い、自分の表現が人の心に残る体験になる、想像力と技術を活かせる魅力的な職業です。
この記事を通じてエフェクトデザイナーに興味を持った方や、これまでの経験を活かしてゲーム業界に転職を考えている方は、ぜひこの機会にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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