業界知識

24.09.02

【ゲーム業界】パブリッシャーとデベロッパーの違いとは

皆さんはゲーム会社といえばどのような会社を思い浮かべるでしょうか?Nintendo SwitchやPlay Stationなどのゲーム機やソフトを販売している会社でしょうか?それともソフトの開発を行っている会社でしょうか?

ゲーム会社は、それぞれの会社の主な役割で「パブリッシャー」と「デベロッパー」に分けることができます。本記事では、どのような企業がパブリッシャー、デベロッパーなのかについてご紹介します。

「ゲーム会社に転職したいけど自分にどのような会社が合っているかわからない」「どの会社にするか選べない」という方は、ぜひ参考にしていただけると幸いです!

パブリッシャーとデベロッパーの違い

パブリッシャーとは

パブリッシャー(publisher)は「版元」「発行元」「出版社」という意味でコンテンツを提供する主体として発行・配信に携わる事業者の事を言います。
ゲーム業界ではゲームの発売元を指し、ゲームの企画から宣伝、販売まで幅広い業務があります。

販売まで手がけていることから知名度のある大手企業が多く、任天堂やスクウェア・エニックス、ソニー・インタラクティブエンタテインメントなど誰もが一度は聞いたことがある会社の多くは、パブリッシャーに該当します。

さらに、大手企業が多いため福利厚生が充実していることが多いのも魅力です。

デベロッパーとは

一方、デベロッパー(deveroper)は「開発者」「ソフトウェアなどの制作者」という意味で、基本的にはゲームの開発を担う会社のことを指します。(ゲーム業界ではプログラマーなどのことをデベロッパーと呼ぶこともあります。)

比較的知名度の高い会社としては、プラチナゲームズ、フロム・ソフトウェア、モノリスソフトなどが該当します。開発を専門的に担うため、パブリッシャーに比べるとやや知名度は落ちてしまいます。

デベロッパーでは開発に携わるためイレギュラーなトラブル対応などもありますし、納期間近ではとても忙しくなります。しかし、数をこなすほど経験や専門的なスキルが身につき、さらに「自分が作った作品を実際に誰かが遊んでくれる」という経験をたくさんできるのはデベロッパーの良いところでしょう。

このようにパブリッシャーとデベロッパーは役割が異なるため、一般的には販売と開発を別企業が担います。しかし、中にはパブリッシャーとデベロッパー両方の役割を担う企業もあります。

仕事内容の違い

パブリッシャー

パブリッシャーは自社で開発を行うこともありますが、基本的には「販売」「宣伝」がメインとなります。販売するということは売れるゲームを作る必要があります。

市場調査を行いユーザーのニーズや好み、ゲーム業界全体の流行などを知ったうえで企画を行います。そして、デベロッパーに開発を委託します。デベロッパーが開発したゲームを売るために、他企業とのタイアップを企画したり広告を打ったりします

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デベロッパー

一方デベロッパーは、キャラクターデザインやサウンド制作など「ゲームの中身の開発」を行いパブリッシャーから受託した開発案件を納期までにきちんと納品することがメインとなります。プログラマーやエンジニア、2D/3Dデザイナーなど「ゲームクリエイター」と呼ばれる人たちが協力し作業を進めていきます。

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募集職種の幅の違い

パブリッシャー

パブリッシャーはプランナーやプログラマー、デザイナーといったクリエイティブ職だけでなく、営業や販促業務といった業務もあるため、マーケティングやECサイト運営、グッズ制作、プロモーションといった幅広いポジション(職種)があります。

また、これらのポジションはゲーム業界以外にも多くありますし、クリエイティブ面の専門的なスキルや経験が必須ではないので、なりたいポジションの実務経験があればゲーム業界未経験でも比較的チャレンジしやすいと言えるでしょう。

ゲーム業界のマーケティングやその他の仕事についてはこちらの記事もご覧ください!


デベロッパー

一方、デベロッパーでは開発を行うためプログラミングや3DCG制作など専門的なスキルが求められます。新卒であればもちろん実務経験は問われませんが、転職の場合は基本的には実務経験が問われます。過去にどのような開発に携わったか、どのようなツールをどの程度使えるのかなど、求人によって必要なスキルや経験は異なります。

他業界でデザイナーをしていたり、アニメーターをしていて十分な経験がある場合は即戦力となることもありますが、ゲーム業界は専門知識や専門用語も多いため、やはりゲーム業界での実務経験は多くの場合で必要です。(デベロッパーでも営業など事務系職種のポジションであればゲーム業界未経験でもチャレンジが可能なものもあります。)

したがって、パブリッシャーに比べると業界未経験の人は少しチャレンジしにくいと言えます。
しかし、デベロッパーでの業務を通して技術やセンスを磨くことでフリーランスとして働くこともできるため、ゲーム業界や周辺領域の経験がある方は独立や大幅な収入アップの可能性も大いにあるでしょう。

ゲームクリエイターの仕事内容についてはこちらの記事もご覧ください!


パブリッシャー/デベロッパーに向いている人

パブリッシャー

パブリッシャーに向いている人は

  • 有名タイトルに携わりたい
  • 販売やマーケティングを行いたい
  • 異業界から転職したい
といった方です。

パブリッシャーは販売や宣伝を行うため規模が大きい大手企業である場合が多く、そのため有名タイトルを多く扱っていたり、福利厚生が充実していることが多くあります。

また、仕事内容の部分でもご紹介しましたが、開発以外の職種も多いため、「異業界からゲーム業界に転職したい」「これまで身に着けたクリエイティブ以外のスキルを活かしたい」といった方にもおすすめです。

デベロッパー

デベロッパーに向いている人は

  • ゲームの中身の開発を行いたい
  • キャリアや実績を積みたい
といった方です。

3DCGやアニメーション、キャラクターデザインなど、ゲームを形作る要素の開発を行いたい方はデベロッパーがおすすめです。

また、ゲームクリエイターは販売といったバックオフィス職に比べて人手不足であるため、経験が浅くてもどんどん裁量を持って働ける場合もあります。また、会社によっては特定のジャンルや3DCGといった技術に強みを持っている会社もあるため、自身の興味のあるジャンルや技術分野でのキャリアや実績を積みたい方にもおすすめです。

まとめ


本記事ではゲーム業界のパブリッシャーとデベロッパーについてご紹介しました。
主にパブリッシャーはゲームの企画や販売を担い、デベロッパーはゲームの開発を担っている点で異なります。

ゲーム会社への転職を考えている方は、開発に携わりたいのか宣伝や販売といった部分に携わりたいのか、未経験でも挑戦できるポジションかどうか、今後のキャリアをどうしたいのかなどをポイントに会社選びをしてみても良いかもしれません!

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